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3つ


 数の概念を教えるのに、先ず始めに「3つまで」を教えて欲しい。 何か食べ物をあげる時「はい、飴をひとつあげましょう}とか「りんごをふた切れあげましょう」とかいうふうに。

 2歳ぐらいまでは、数が「3つ」になると「たくさん」だと感じると言われる。それは両方の手に1つずつ飴を持ったとしたら、3つ目は余ってしまうからだろうか。

 そう言えば、このぐらいの子どもは3人いれば充分すぎるほどの集団だ。

 とにかく生活の中に「かず」の「言葉」を頻繁に入れて欲しい。 「おとうさんにビールを2杯ついであげました」とか「今日は洗濯をして、タオルが何枚あったかなあ」とか、「お家のごみ箱はいくつある?そう3つでした」「何色のごみ箱が一番大きいかな?」とか。

 そんなに考えなくても、パッと目に付いたものを場当たり的に言葉にすればいい。

 と言うと、余談だがよくお母さん達に聞かれる事は“○枚”とか“○こ”とかいった「単位」はつけたほうがいいでしょうか、つけない方がいいでしょうかということである。

 これはあんまり神経質になる事はない。生活の上では、大抵無意識のうちに「単位」はついている。だから、つければいい。

 そして、いくつあるでしょう、といった時に
  折り紙が3枚、でもいいし、3つでもいい、とする。
  スプーンが3本でも、いいし、3つでもいいとする。

「単位」が分かってほしいのは、せいぜい早くて年中〜年長さんぐらいかな。小学校を受験しなければ、1年生になってからで十分な事である。

 そして、「3つ」を教えて欲しい。
あめの3つと、コップの3つを対応させて、どっちも同じ数の3つなのだと言えばいい。

 ありの3つと象の3つは量からすると大変な違いでも、分離しているものとして数でいくと、ありも3つ、ぞうも3つ、どっちもおんなじ数、3つ、ということになる。だから、絵本を見たり、描いたりして「ありも3つ、ぞうも3つ、どっちもおんなじかず3つ」と言えばいい。

 始めは分からなくて当たり前。毎日毎日同じ事を言えばいい。
そうすると、ある日突然「ありも3つ、ぞうも3つ、どっちもおんなじかず3つ」とか言ったりする。
 それで「家の子はもう3つが分かった!」と喜ぶのはまだ早い。(^_^;)

続きはまた今度。

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