ルーカスDCダイナモの 分解修理

ロールスロイス シルバークラウドのルーカスDCダイナモ(直流発電機)
オーバーホールの作業事例です
車種としては一般的ではありませんが 
作業写真を撮る機会がありましたのでご紹介します
レギュレター調整は次のページをご覧下さい

 

レギュレター調整

車両から発電機を外します
ブラシのリード線のスクリューを
緩めブラシを外します

L型に曲げた針金を使いブラシ
スプリングを引き上げブラシを
抜きます
スプリングの張力を確認します
反対側も同様に外します
スルーボルトを2本緩め
リヤーブラケットを外します
プラハンマーで軽く叩きながら
カバーの隙間にマイナスドライ
バーを差込み少しずつ引き出し
ます

このタイプは
ベアリングをシャフトに打ち込み
ボルトとロックワッシャでとめてあ
ります
分解した部品

プーリーのナットを緩めます

全体の確認
各部の緩み・クラック・絶縁など
を1点1点目視確認し修正しま

ナットを緩めたら
プーリーをベアリングプーラーで
抜き出します

シャフトの三日月キーを外します
フロントブラケットをプレス又は
長いベアリングプーラーを使っ
て抜きます
内側のベアリングプレートのスク
リューを外しあて棒を使ってベア
リングを抜きます
アーマチュアコイルの検査

グローラーテスターを使って
コイルのショート 線間短絡 
リークなどがないかを調べます
フィールドコイルの検査

絶縁テープの破れやコイルの
ショートがないかを確認し

コイルをデータに基づいた抵抗
又は電流か測定します
検査の結果をふまえて
作業を進めます

コミュテーター(ブラシの当たる
部分)を旋盤で真円に修正しま


セグメント間をアンダーカット
します

新しいベアリングの取り付け

ベアリングのインナーに合わせ
たジグ(丸パイプ・ボックスも可)
で打ち込みます

ゆるみ止めワッシャを入れナット
を締めロックします
新しいブラシの取り付け

コミュテーターの曲線に合わせ
るため新品のブラシを修正しま


コミュテーターに細かいペーパ
ーを貼り付けて
ブラシホルダーにブラシを付け
回転方向に回しブラシを軽く削
り合わせます
フロントブラケットベアリングの取
り付け

ブラケットを洗浄しアウター部分
だけがあたるジグを使ってまっす
ぐに打ち込みます

プレートを取り付けます
アマチュアシャフトに
フロントブラケットを付けます
カラーを入れてからベアリング内
側をジグを使い打ち込みます

半月キーを付けます
半月キーの位置に合わせて
プーリーを圧入しナットを締めま


ブラケットの位置決めピンを合わ
せて組みます

リヤーブラケットを付けて
スルーボルトを締めます
ブラシスプリングを起こして
ブラシをはめブラシリード線を
付けます

規定の電流で軽やかに廻るか
+アース −アースを確認し
しそれに合わせてモータリングし
ます
ブラシカバーの内側に絶縁紙
を入れてカバーを取り付けます


完成しました

レギュレター調整