バイエルン国立歌劇場(ミュンヘン)のチケットの購入方法

2009年10月 5日作成


 2009年6月にウィーンに行った折、バイエルン国立歌劇場(ミュンヘン)でオペラを楽しみました。演目はR.シュトラウスの歌劇「ばらの騎士」でした。
 チケットは、旅行に出かける直前にインターネットで購入しました。

 ウィーン国立歌劇場でのインターネット経由の購入経験があったので、その経験を活かしながら何とかゲットできました。英語が使えるので、ウィーンに比べると大幅に楽でした。ここでも、しくみやノウハウ、座席の特徴を知ることができました。(そういった冒険も、旅の楽しみの一つです)

 この経験から知ったチケットの購入方法と、若干のノウハウをまとめておこうと思います。
 あとに続く方々のご参考になれば幸いです。

 ただし、こういったしくみや手続きは、どんどん変更される可能性がありますので、ここに書いたこともあくまでそのときの現実に基づいて判断下さい。

バイエルン国立歌劇場の休憩中バイエルン国立歌劇場



1.発売日

(1)チケットは、原則として公演日の3ヶ月前から販売開始のようですが、特例も多いようで、詳しくはシーズンの月ごとの公演スケジュールでチケット発売日を確認する必要があるようです。
 月ごとの公演スケジュールを表示する方法は、「2.(3)」を参照下さい。

(2)発売前であれば「予約」を入れておくことが可能。発売済チケットの購入と同じように月ごとの公演スケジュールで発売前の公演のticketsをクリックすると、予約画面になります。
 

2.インターネットからの購入・予約の手順

(1)バイエルン国立歌劇場のホームページからのチケット購入

 インターネット購入の場合、まずはバイエルン国立歌劇場のホームページに行きましょう。このサイトは最初ドイツ語で表示されるので、右上の「English」を押して英語表示にします。(英語表示にすると日の丸マークが現れますが、日本語で表示されるのは音楽監督のご挨拶だけです。2009/10現在はケント・ナガノ)。

 インターネット購入のガイドは、上記の英語サイト上部の「Tickets」でチケットページに行き、「Your tickets order」の1行目にある「Ordering tickets via the Internet: Here's how it works」から確認できます。また、「Services」にはFAQも載っていますので適宜参照してください。いろいろとサイト内を探検してみると面白いですよ。

 また、歌劇場の座席配置図は、上記の英語サイトで、上部の「Tickets」でチケットページに行き、左の「Seating plan & price」を押して、表示される画面で右の「Nationaltheater」を選ぶと、価格で色分けされた座席表が表示されます。これはWeb上で見るには小さすぎるので、注記の「here as PDF」をクリックしてPDFデータをダウンロードするとよいようです。
 座席配置図で、四角は座席、丸は立ち見です。立ち見は、ウィーンと同様手すりがあるので、寄りかかって舞台を観ながら鑑賞できます。Galerie(ガレリー、ギャラリー:桟敷席)の最後列にある「Partiturplatze」は「スコアを読む席」つまり舞台が全く見ない席ですが、手元照明が付いているのでスコアや歌詞対訳が読めます。また「Horerplatze」は「聴く席」つまり舞台も見えないし手元照明もない席です。立ち見や「聴く席」は、10ユーロ程度(\1,300程度)で買えます。ウィーンと違って、チケットを事前に購入するので、当日早めに行って並ぶ必要がありません。立ち見で体力勝負で舞台を観るか、「聴く席」で生の音を楽しむか、選択できます。

(注)私が行ったときには、立ち見には比較的カジュアルな服装の若い人、「聴く席」「スコア席」には、スコアや歌詞を持ったご年配の方、マニアもしくは音楽関係者風の方が多かったようです。いずれにせよ、この辺の席には観光客風の人はなく、地元の通の方が多いように見受けられました。

(2)ユーザ登録

 購入画面で直接氏名、住所などを入力するので、事前のユーザ登録は不要のようです。

(3)見たい公演を指定してチケット購入する方法

 バイエルン国立歌劇場のホームページで英語表示に切り替え(右上の「English」をクリック)、上段メニューで「Schedule」をクリックすると、月ごとの公演スケジュールが表示されます。ここから希望する公演を探します。公演プログラムは月ごとに表示されますので、旅行でミュンヘンを訪れる日が決まっていれば、その日を探します。
 購入したい公演が決まったら、その公演の欄の「Tickets」をクリックしてチケット購入のページに行きますが、まず「ようこそ」(Welcome)画面が表示されます(ここでドイツ語に戻っていたら「English」をクリックして英語表示にしましょう)。注意書きには、“Stehpl.”は立ち見、ギャラリー席(桟敷席)の“Horer”、“Part.”は全く見えない席だとあります。

 注意を読んだら、「Order Now」を押して購入へ進みます。ここから先はJavaが必要です。
 まず、ステップの説明が表示されます。「ステップ1:座席を選ぶ」「ステップ2:購入者のデータを入力」「ステップ3:支払い方法の入力」とのことです。ブラウザの「戻る」操作はするな、と書いてあります。確認したら、下の「Start」を押しましょう。
 次の画面で、座席表に空き席が表示されるので、希望する席を選択すると「×」になるので、これを確認して「Continue」を押します。(ここで、座席にカーソルを当てると、その座席の詳細が表示されます。“Stehpl.”は立ち見、ギャラリー席(桟敷席)の“Horer”、“Part.”は全く見えない席だということに注意しましょう)
 座席の内容確認画面となり、間違いなければ「to payment transaction」に進みましょう。→(5)へ。

(4)発売日以前の場合は予約

 希望する公演のチケットが発売前であれば、「tickets」をクリックすることで予約画面に進みます。

 ここでは、下記を記入する必要があります。同じ画面の下半分に、(5)のデータを入力します。→(5)へ。

・Number of tickets :枚数。プルダウンより選択。
・Price category desired :希望価格。プルダウンより選択
  →これを入力すると、手数料も含めたトータル価格が表示される。
・Alternative price category :代替価格(希望価格が売り切れの場合の代わりの価格)。プルダウンより選択
・下のチェックマークの該当欄をチェック。
  ・隣接席がない場合は離れてもよい。
  ・全席が売切れたら、立ち見でもよい。
  ・見えづらい、あるいは全く見えない「聴くだけ」の場所でも許容する。

(5)購入手続

 上記(3)で購入、または(4)で予約申込後は、住所、氏名、などを入力します。クレジットカード番号も必要です。
 下記項目(* は必須)を入力する必要があります。

・Last Name * :姓(必須)
・First name * :名(必須)
・Street Address * :住所(日本式だと都市名に続く詳細部分)(必須)
・ZIP/Post Code / City * :郵便番号、都市名(必須)
・Country * :国(必須)
・Telephone  :電話
・E-Mail-Address * :Eメールアドレス(必須)

 次に、支払い方法を選択します。クレジットカードで支払うのが一般的でしょう。「I would like to pay by credit card」にチェックを入れ、所有者名、カード番号、有効期限を入力します。

 必要事項を入力したら、画面下の「Send your order」を押すと、送信されます。

 購入の場合、クレジットカードから料金が引き落とされた後、チケット確保のメールが来ます。
 予約の場合には、予約受け付け確認のメールが来るはずです。この時点ではまだチケットは確保できていないので、料金は引き落とされません。チケット発売日に、無事チケットが確保できると、カードから引き落とされてチケットが確保された旨のメールが来ます。ここに、確保された座席番号が書かれているはずです。

 このメールは、現地でチケットを引き換えるときに必要になるので、コピーして持参するとよいでしょう。

(6)チケット現物引取り

 引き取りは、公演日以前ならバイエルン国立歌劇場の裏手にあるというチケット売り場で、公演当日の開演前の引き取りの場合は劇場入口(Evening Box Office:開演1時間前に開く)で受け取れます。チケットが取れたという確認メールを持参すると確実です。
 

3.購入・予約後の問合せ

 予約受付から、発売日までの間に、予約をキャンセルしたり変更したりする方法は、経験がないので分かりません。
 問い合わせ窓口(メールアドレス:tickets@st-oper.bayern.de)にメールで問合せればよいと思いますが、うまく行くか、どのような制約があるのかは分かりません。誠意をもって対応すれば、几帳面で義理堅いドイツ人なので何とかしてくれるはずですが、規則には融通が利かないので、規則に反したことはあきらめるしかないでしょう。

 誠意をもって臨めば、相手も誠意をもって対応してくれると思います。Good luck!



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