経口グルコサミンに腰痛と関連する障害の軽減効果はない
Medical tribune 2010.07.22
・Wilkens P, et al.JAMA 2010;304:45-52
・慢性腰痛にグルコサミンが用いられている。
・6ヶ月を越える腰痛と変形性腰痛症をを有する25才以上患者250例
・経口グルコサミンを1日1500mg群とプラセボ-群で6ヶ月間比較
・痛みはRMDQ(Roland Morris Disability Quetionaire)で比較
6ヶ月後のRMDQスコアは両群で有意差なし
1年目でも安静時及び活動時の腰痛、QOLの変化にも有意差なし
・慢性腰痛、変形性腰痛症への経口グルコサミンは疼痛軽減効果はない
・軽度の有害事象がグルコサミン群40例、プラセボ群46例で報告
参考)
グルコサミン(Glucosamine、化学式C6H13NO5)は、グルコースの一部の水酸基がアミノ基に置換されたアミノ糖の一つである。

動物においては、アミノ基がアセチル化されたN-アセチルグルコサミンの形で、糖タンパク質、ヒアルロン酸などグリコサミノグリカン(ムコ多糖)の成分となっている。
N-アセチルグルコサミンは、アスパラギンにマンノースを中心とするオリゴ糖鎖が結合するN結合型糖タンパク質の骨格をなすほか(キトビオース構造)、更に複雑構造を持つ糖鎖の主要構成糖である。ヒアルロン酸は、軟骨に大量に存在するプロテオグリカン複合体(アグリカン、ヒアルロン酸、リンク蛋白質の3成分を中心とする複合体)の中心を占める巨大なグリコサミノグリカンである。ヒアルロン酸は、保湿物質として、あるいは軟骨のようなクッション作用を持つ組織の成分として重要である。

グルコサミンは、自然界ではカニやエビなどのキチン質の主要成分として多量に存在している。単一成分、またはコンドロイチン(コンドロイチン硫酸)との混合物として、サプリメントや健康食品として販売されており関節の健康によいとされる。
引用:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

もとに戻る