アルブミン・ヘモグロビン不足でPEM(たんぱく質・エネルギー欠乏症)
ABCテレビ たけしの家庭の医学 10月19日
放送内容の要旨
<実際の症例>
・K・Tさん(87歳・女性)が、健康に興味を持ち始めたのは今から46年前のこと。
・当時のK・Tさんは身長160cm、体重43kg
・脂っこいものが苦手になっていくもの。それに加え、肉料理は身体に良くないと考え、肉を摂らないように。
・60歳を過ぎた頃より1週間の晩ごはんは、1週間の半分は食べていた肉料理を控え、魚料理が中心に。
・さほど太ってはいないのに、魚中心のヘルシーメニューに変えてしまったのです。
・そして10年後、健康診断の検査結果で、アルブミンとヘモグロビンの減少、【PEM/たんぱく質・エネルギー欠乏症】だった。
・PEM/たんぱく質・エネルギー欠乏症とは、たんぱく質とエネルギーが足りない、栄養不足の状態。
・65歳以上の4人に1人がこの状態だといわれている。
・放置すると、身体を動かす筋肉量がの減少、感染症に対する抵抗力の低下
・高齢者の寝たきりや死亡原因の一つとして、早期発見の重要性が叫ばれている。
・高齢者でアルブミンとヘモグロビンの不足になると、身体中に栄養と酸素が行き届かず、細胞が脆くなり
・その結果、脳卒中や心筋梗塞といった血管の病を引き起こしやすくなるのです。
・K・Tさんの、60代の食事内容ではアルブミンとヘモグロビンの材料となるたんぱく質量は、平均で一日約50〜60g
・これは厚生労働省の推奨規準量を十分満たしているが・・・
・カロリーは平均で1500kca、彼女の年代の必要摂取カロリー1950kcal
・カロリーが不足すると、不足カロリーを補うため、たんぱく質が「糖分」に変換される
・近年、日本人は健康を意識する余り、低カロリーな物を好む傾向にある
・ある程度年を重ねたら、栄養をしっかり摂ることも大切である。
PEM:protein-energy malnutrition ・ペム
・蛋白-エネルギー栄養障害(PEM)
・蛋白-カロリー栄養不良は,全ての多量栄養素の慢性的な欠乏によるエネルギー欠乏症
・一般的に多くの微量栄養素の欠乏もみられる。
・突然かつ完全なもの(飢餓),または徐々に進行するものがある。
・治療を必要としないものから、るい痩(浮腫,脱毛および皮膚萎縮を伴う),さらに飢餓状態までいろいろ
・複数の器官系が障害されることが多い。
・治療は,静注液により体液および電解質の不足を解消した後,可能であれば経口により,徐々に栄養素を補給する。
・先進国では,PEMは施設に入所している高齢者によくみられる
・しかし気づかれないことが多い
・そのほか,食欲を減退させる疾患,または栄養素の消化,吸収,代謝を阻害する疾患によくみられる。
・発展途上国ではカロリーまたは蛋白の摂取が不十分な小児にみられる。
-メルクマニュアルより 詳細
クワシオルコル
英語・仏語:kwashiorkor, 独語:Kwashiorkorは栄養失調の一形態。
原因はいくつか考えられているが、一般にはタンパク質の摂取量が十分でないためにおきるとされている。
大部分の症例は1歳から4歳の小児に見られるが、より年長の児童や成人でも見られることがある。
ジャマイカの小児科医シシリー・D.ウィリアムズ(Cicely D. Williams)が、1935年に医学雑誌『ランセット』に投稿した記事のなかでこの語を用い、専門用語として認知されるようになった。
授乳期の乳児は、成長に不可欠なある種のアミノ酸を母乳から得ている。乳児が乳離れして離乳食を摂るようになったとき、その食物に含まれる栄養分がデンプンや炭水化物中心でタンパク質に乏しければ、子どもがクワシオルコルを発症する可能性がある。
このような摂食状態は、デンプン質に富んだ野菜を主な食物とする地域や、飢饉に見舞われた地域でよく見られる。
−フリー百科事典Wikipediaより引用 詳細
私見)
しかし、ヘモグロビンやアルブミンが少ないなら、悪性腫瘍、消化管出血などを先に考えた方がいいのではないか?
高齢者に2000Kcalの食事を取らせるのは少し、無茶なのではないだろうか?

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