免疫抑制薬点眼
アレルギー学会誌 59(1);1525-1531,2010
・1950年にステロイド点眼、1980年に抗アレルギー点眼が発売
・ス剤点眼には眼圧上昇、感染症誘発等の副作用あり、長期使用に問題
シクロスポリン点眼(パピロックミニ)、タクロリスム点眼(タリムス)が使用できるようになった。
・両剤ともT細胞内のカルシニューリンを阻害し、T細胞増殖、サイトカイン産生を抑制
・春期カタル対するシクロスポリン点眼(パピロックミニ)の特徴
 @ス点眼、抗ア点眼との併用で効果を増強、寛解すればス剤離脱可能
 Aス点眼から急激な切り替えは症状を悪化させる恐れ(単剤では効果不十分)
 Bアトピー性皮膚炎合併例では治効果が悪い
 C輪部型に著効する
 D使用後1ヶ月で効果がなければ他剤に変更
 E若年者、アトピー性皮膚炎合併、ス点眼併用例で角膜感染に注意
 F長期間使用できる(防腐剤なし、使い捨て容器)
・春季カタルに対するタクロリスム点眼(タリムス)の特徴
 ・T細胞増殖、サイトカイン産生抑制効果はシクロスポリンの100倍
  @単剤でも効果
  Aス点眼抵抗例にも効果
  B即効性あり(1週間ほどで効果)
  C防腐剤入りでかつ刺激感がある
  Dアトピー性皮膚炎、若年者、ス点眼併用で感染症に注意

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