アルツハイマー病に新説 日経新聞 2010.12.26 |
・2010年10月下旬、東京のフランス大使館で『タウ会議』という国際研究組織の発足式が開会 ・タウ蛋白は神経細胞の骨組みを作る蛋白質の一部で細胞膜の内側にあり、微少管という蛋白に絡み細胞の形を支える ・この骨組みから外れると細い糸くずのようになり神経細胞は死ぬ ・アルツハイマー病の原因として『アミロイド仮説』が支持され、アミロイドβを抑制する治療剤が開発されてきた ・タウ蛋白はアミロイドβが脳に蓄積してから蓄積するため注目度が低かった。 ・最近の研究でアミロイドβより早期に蓄積することが分かった。 ・タウ蛋白は脳の記憶を担う嗅内野の神経細胞に蓄積し(早ければ20歳後半から)、50歳台で約半数の人で蓄積していた。 ・ネズミによる動物実験ではタウ蛋白が嗅内野にできると神経細胞は20%程度減少していた。 ・タウ蛋白は外部から神経細胞に侵入し、正常のタウ蛋白を変形させる。 ・今後、タウ蛋白を標的とした薬剤の開発(タウ蛋白がほかの細胞に広がるのを防ぐ)ずればアルツハイマー病の進行が防げる可能性 |