日本の新薬は高いのか?
Medical asahi 2011.1
・上 昌広(東京大学医科学研究所 特任教授)
・日本の新薬の値段は安い
海外より高い値段がついた新薬は3割程度
・日本では長期収載品の売り上げが多い
薬品売上高

新 薬長期収載品ジェネリック
欧米先進国(2007)
70%
15%
15%
日 本
49%
44%
7%
中 国
6%
70%
・中国では医薬品もコピーが多い
・長期収載品の売り上げが多いのはジェネリックの薬価が高いから
相対薬価

日本米国
アルプリノール55%9%
ジアゼパム65%1%
・米国では格安ジェネリックが出れば価格は下がる新薬を出さなければ商売が出来ない
・長期収載品が高値で売れ続けるメーカーでは新薬開発が進まない
・こんなことになったのは一部の人間で薬価を決めるから
市場原理で薬価を決定すべき
・業界団体が厚労省の天下りをうけ、与党に献金を続けた結果である
・反面、医療費抑制、国内メーカーの保護に役立った
・しかし、ドラッグ・ラグというつけが国民に回った
・医薬品は年9600億円の輸入超過
・米国式の市場原理重視型では薬剤費が高騰し、国民の医療費負担が大きくなる




日本(2006年)米国(2006年)
医薬品の対GDP比
1.36
1.65
成長率
2%
10%
・米国では新薬開発が雇用を生み出している
・新興国からの追い上げに対して対抗できる分野で有望なのは新薬開発
・長期収載品の薬価引き下げ、新薬の薬価を引き上げ
 ・薬剤費の総額を上げず、ドラッグラグ対策にも有用
 ・この方法は欧米の多くの国ですでに行われている対策
私見)
言うのは簡単だが、そう簡単に新薬はできるものではないだろう

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