どの薬を処方すればいいか分からない 大震災の現場から Vol.6 日経メディカルオンライン 2011. 3. 18 |
・姫野病院(福岡県八女郡)救急総合診療科部長で、日医災害救急医療対策委員会の委員を務める永田高志医師 ・飲んでいた薬が特定できず、判断に迷う ・「血圧を下げる薬」「血糖値を下げる薬」「血をさらさらにする薬」ではどの薬か分からない ・例えば「血をさらさらにする薬」→『納豆を食べないように』と指導されたか?→指導されていればワルファリン ・特に注意したのは、血中濃度を維持しなければならない薬の処方 ・インスリン、ワルファリン、免疫抑制剤、抗痙攣薬については、血中濃度を維持する必要性が高い ・降圧薬、糖尿病治療薬、抗血小板薬、 ・喘息患者への吸入ステロイド、リウマチ患者への抗リウマチ薬など ・健胃薬など、喫緊に必要ない薬は、患者に説明した上で処方を見送る ・糖尿病治療薬の中には低血糖を引き起こすものがあるので食生活について確認が必要 ・被災地での診療で必要なもの、聴診器、血圧計、ペンライト、簡易血糖測定器など ・血圧は必要な人だけ測る ・血糖値は測れなかった。 ・災害医療の現場では、なければないで診療に当る。 ・あれば、限られた時間の中でより質の高い医療が提供できる ・「今日の治療薬」のような薬の本が役に立つ→専門外の薬を出されても分からない ・より深刻なのは、水、ガソリンの不足→確保できないと1、2日で活動が停止 ・いわき市は香川県と同じくらいの広さで、避難所同士も離れている ・車でないと移動できない ・避難所内でおむつ交換→ノロウイルスやインフルエンザなどの流行の危険性 ・1週間、1カ月後には、精神状況も変化→メンタルヘルスケアの必要性 |