プラセボ
『切手で医学散歩』 Medical Tribune 2011.03.17 
・『placebo』はラテン語のplacere(プラケーレ)の一人称・単数・未来形
・直訳では『私は喜ばせるだろう
・古い聖書では神を喜ばせる死者のための聖歌を意味する
中世以降は貴族を喜ばせ媚びへつらう追随者
・医学とは無縁の言葉だった
・米国で18世紀以降、欧州では20世紀以降に医学用語になってしまった
・1956年版の新グールド医学事典(仏)にプラセボとは『薬理学的効果はないが患者に喜びを与え機嫌をとるために与える薬』と定義
・現代ではステッドマン医学事典では『偽薬、気休め薬〈@暗示効果をねらって与えられる不活性物質、A実験的研究で研究中の物質の薬理的な効果と暗示的効果を区別するために投与される〉』と定義
旧来の言葉の意味はどこかにいって悪役的な言葉になってしまった
プラセボ投与で内因性オピオイドのエンドルフィンが活性化されるという研究結果もある。
 ※Medical Tribune 2005. vol38.No.41
・プラセボが患者に喜びを与える薬に復活するのは夢物語だろうか?


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