CK上昇リスクのある薬剤 Medical Tribune 2011.04.28 |
・多数の薬剤がCK上昇を伴うミオパチーを引き起こす可能性 ・Arzneiverordnung in der praxis 2010;37:111-114 ・リスクのある薬剤を投与する前にCK値を測定し、筋肉痛が出たら再検査し、上昇幅をみて薬剤投与の可否を決定 ・CK上昇の原因は肉体疲労、筋肉注射、過度の飲酒、心筋梗塞、髄膜炎など ・そのほかスタチン系の薬剤、cerivastatin(バイコール錠:バイエル)とフィブラート系薬の併用で致死的な横紋筋溶解症(2001年報告) ・スタチン系の横紋筋溶解症の原因としての推測 ・骨格筋細胞膜のコレステロール含有量が低下→細胞膜機能の障害→細胞融解 ・抗菌薬daptomycinで横紋筋溶解症の報告 ・細菌を死滅させる機序が筋細胞にも作用してしまった可能性 ・β遮断薬、ビンクリスチン、シクロスポリン、ジドブジン(レトロビル)、エクスタシーでもCK上昇あり ・リスク回避のためには ・CK上昇リスクのある薬剤の併用は避ける ・出来る限り低用量で投与する、 ・投与前の通常のCK値をチェック ・投与量を増量する際は必ずCK値を測定 ・CK値が普段の5倍になったら薬剤中止を検討 ・10倍以上になったら即中止 ・1000IU/L以上は腎不全に移行する恐れあり、クレアチニン値のチェックを |
参考) ※安全性の問題で市場撤退となったセリバスタチン ●ゲムフィブロジル(予定商品名:ロピッド)と一部スタチン系薬剤の併用で重篤な副作用 米国でセリバスタチンナトリウム(商品名:バイコール、セルタ)使用した患者31人が横紋筋融解症で死亡した。そのうち12人がゲムフィブロジルを併用していた。そのため三共とファイザー製薬は同薬の日本での申請を取り下げた。(2002年) ●ジドブジン (zidovudine, ZDV) は、核酸系逆転写酵素阻害薬の一種で、HIV の治療薬として用いられる。 別名は アジドチミジン (azidothymidine, AZT) 。 バローズウエルカム社(現グラクソ・スミスクライン)が開発、商品名はレトロビル (Retrovir) 引用:フリー百科事典Wikipedia ●ダプトマイシン:新しいMRSA治療薬、万有製薬が日本で2010年承認申請。 リポペプチド系抗生剤でG(+)菌の細胞膜に作用する。海外ではCUBICINの商品名で発売されている。 バンコマイシンなどのグリコペプチド系と交差耐性がない。 |