CT検査による放射線曝露で発がんリスク増大
Medical Tribune 2011.04.21
・Journal of the American Societey Nephrology(JASN,2011;22:571-578)
透析導入腎疾患患者は他疾患に罹患していることが多く、診断・治療のため多量の放射線曝露をうけることが多い
・透析患者106例を3年間追跡し、累積照射線量を算出した
・年間平均照射量は胸部X線撮影に換算して約1000回分
・回数ではCTスキャンは全体の19%だが、照射量では76%
・年間積算照射量
低線量
中等線量
高線量
超高線量
がん関連死リスク
増大線量
3mSv未満3mSv以上20mSv未満20mSv以上50mSv未満50mSv以上100mSv以上
22例
51例
22例
11例
17例
・累積放射線量は若年者と移植待機患者で高い
・検査で所見が陰性であった症例は相当数あると思われ、CT検査の実施基準を明確にすべき
・一般的に検査が簡単に行える手技は過度に使用される傾向がある
・CT検査がその代表例で頻繁に使用すると累積放射線量は相当高くなる可能性あり
・放射線量を調整して適切に使用すれば患者に多大な恩恵を与える


もとに戻る