空港のボディースキャンの発がんへの影響は小さい
Medical Tribune 2011.05.19
・Archives of Internal Medicine 2011;オンライン版
・空港の保安検査のための全身ボディースキャナーの設置
・米国では国内78空港に486台設置済み
・2011年末で1000台設置予定
・本器は後方散乱X線を使用しており、放射線量がきわめて少ない
・航空機利用者は年間7億5000万人、個々のリスクはわずかでも全体的にはがん患者の増加になり得る
・本装置による1回あたりの被曝量は自然被曝量の3〜9分間

1回あたりの放射線量
歯科X線胸部X線マンモグラフィ腹部・骨盤CT
ボディスキャナー被曝量換算
50回
1000回
4000回
20万回
・ボディスキャナーによる被曝リスク
 ・1回のフライごとに照射量0.1μシーベルト1回受けると仮定
 ・1億人の乗客が年間7億5000万回利用と仮定

ボディスキャンによる生涯のがん発症の推定生涯のがん発症数予測高度飛行に伴う宇宙放射線によるがん発症
すべての航空機利用者6件4000万件
高頻度利用者(週10回以上)(100万人)4件40万件600件
高頻度に利用する5歳女児(週1回往復)25万件、200万人に1人の乳がん発症
生涯乳がん発症数の12%
 ・小児は成人に比べ影響を受けやすい
 ・飛行機頻繁利用による乳がんリスクを評価した報告がある
・結論
 ・全身ボディースキャンによる健康上のリスクは非常に低い
 ・放射線被曝が心配というなら一切の航空機利用はやめるべき(飛行に伴う放射線被曝の方が問題)


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