NHCAP医療・介護関連肺炎の治療
Nursing and HealthCare-Associated Pneumonia 1:入院 耐性菌リスク(−) 肺炎球菌、インフルエンザ菌、黄色ブドウ球菌、クレブシェラ、肺炎クラミドフィラが対象 @CTRX(セフトリアキソン) ロセフィン  ※肝臓で代謝されるので腎機能低下患者にも使用可能だが嫌気性菌には弱い  または ASBT/ABPC(スルバクタム/アンピシリン)ユナシン-S注  ※スルバクタム(SBT)はβラクタマーゼ阻害薬である   嫌気性菌、肺炎球菌、黄色ブドウ球菌、モラクセラに有効だがABPC耐性インフルエンザ菌には無効(PIPCは有効)  ※@、Aのβラクタム系は肺炎クラミドフィラ(クラミジア)には無効  または BPAPM/BP(パニペネム+ベタミプロン) カルベニン  ※ベタミプロンはパニペネムの腎への移行を抑制する   緑膿菌には弱いが肺炎球菌や嫌気性菌に有効  または C注射LVFX(レボフロキサシン)クラビット  ※肺炎クラミドフィラ(クラミジア)からインフルエンザ菌、肺炎球菌まで有効だが嫌気性菌に弱い  誤嚥性肺炎を疑う場合はCTRX、LVFXは適さない。 2:入院 耐性菌リスク(+) 起炎菌は上記以外に緑膿菌、MRSA、アシネトバクタなどがある @TAZ/PIPC(タゾバクタム/ピペラシリン)ゾシン  ※β‐ラクタマーゼ阻害剤のタゾバクタムとペニシリン系抗生物質のピペラシリンを1対8の力価比で配合  または A抗緑膿菌活性カルバペネム  IPM/CS(イミペネム・シラスタチンナトリウム)チエナム   または  MEPM(メロペネム)メロペン   または  DRPM(ドリペネム) フィニバックス  または B抗緑膿菌活性セフェム  CFPMマキシピーム(セフェピム第3世代)またはCPRケイテン(セフピロム)    +  MTZ(未発売)またはCLDM(クリンダマイシン)  または CニューキノロンCPFX(シプロフロキサシン)シプロキサンまたはPZFX(パズフロキサシン)パシル)    +  SBT/ABPC    ±  MRSAリスク(+)  VCM、TEICまたはLZD(リネゾリド)ザイボックス、ABKも有効 ○第4世代セフェムニューキノロン嫌気性菌に弱いのでMTZ、CLDM、SBT/ABPCを併用 ○ニューキノロン以外は肺炎クラミドフィラ(非定型肺炎)に効果がない ○TAZ/PIPCはIPM/CSと同等の効果
略号一般名商品名
CTRXセフトリアキソン ロセフィン
SBT/CPZ スルバクタム/セフォペラゾンセフォセフ
SBT/ABPCスルバクタム/アンピシリンユナシン-S注
PAPM/BP パニペネム+ベタミプロンカルベニン
LVFXレボフロキサシンクラビット
TAZ/PIPCタゾバクタム/ピペラシリンゾシン
IPM/CSイミペネム・シラスタチンナトリウムチエナム
MEPMメロペネムメロペン
DRPM ドリペネムフィニバックス
CFPMセフェピムマキシピーム
CPRセフピロムケイテン
CPFXシプロフロキサシンシプロキサン
PZFXパズフロキサシンパシル
VCMバンコマイシンバンコマイシン
TEICテイコプラニンタゴシッド
LZDリネゾリドザイボックス
ABKアベカシンハベカシン
MTZ(未発売)
メトロニダゾール(フラジール)
CLDMクリンダマシンダラシン




私見)
マルメの病院でこんな治療を行ったら経営状態を悪くしないか?
医療経済を考えない医療は滅びる。

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