ペースメーカー使用者でもMRIは可能
日経メディカルオンライン 2011. 10. 21
・Ann Intern Med誌2011年10月4日号に米Johns Hopkins大学のSaman Nazarian氏らが報告
 ・A Prospective Evaluation of a Protocol for Magnetic Resonance Imaging of Patients With Implanted Cardiac Devices
・近年、MRI検査可能なMRI対応ペースメーカーが開発されている
・FDA、デバイス製造会社も、すべてのICDとほとんどのペースメーカーで禁忌
・既存のペースメーカーや埋め込み型除細動器(ICD)でも、十分に準備し、モニタリングを行えば、MRI検査を行える可能性
・埋め込み型デバイス使用者に1.5テスラMRI検査で安全性を調べる前向き試験を施行
・20003年2月から10年4月まで、米国の1施設とイスラエルの1施設で行った
・埋め込み型デバイスを使用し、MRI検査が必要な患者438人(年齢の中央値は66歳、32%が女性)
 ・54%がペースメーカー
 ・46%が埋め込み型除細動器
 ・除細動器を使用しているペースメーカー依存患者などは除外
・計555件のMRI検査を実施
検査部位件数
22240
脊椎12222
心臓8916
腹部または骨盤7213
上下肢509
・15%の患者が149日(中央値)で複数回のMRI検査
・最多く検査回数は4回のMRI検査
・結果
 ・3人(全体の0.7%)でデバイスが一時的にバックアッププログラミングモードに切り替わり(パワーオンリセット)
  ・長期間追跡してもデバイスに異常なし
 ・除細動器使用者1人で、胸部に牽引感あり、MRI検査中止
 ・ペースメーカー使用者2人で、脳の検査と頸椎の検査
 ・MRIが原因とみなされるデバイスの機能異常による症状や問題は認められなかった。
 ・多少デバイスに変化はあったが、デバイスの修正または再プログラミングなどを必要するレベルではなかった。
 ・胸部MRI検査の結果には軽度デバイスの影響が認められた
 ・今回使用していたタイプ以外のデバイスについては、安全性は不明


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