インフルエンザとバイオテロ
日経メディカル 2012.2
・H5N1鳥インフルエンザウイルスの変異に関する研究の60日間自主的停止
・オランダのエラスムス医療センター教授ロン・フーシェグループの研究
 ・H5N1をフェレットに感染させ、そのウイルスを他のフェレットに繰り返し感染させる
 ・遺伝子が変異し、高致死率をもつ変異株が出現する
・東大医科学研究所教授河原義裕のグループの研究
 ・H5N1ウイルスのヘマアグルチニン遺伝子と2099年に流行したH1N1pdmウイルスの遺伝子を交雑する
 ・フェレットに空気感染する変異株が出現
・両研究で分かったことは
 ・特定のアミノ酸変異でほ乳類で空気感染するH5N1ウイルスの変異株が出来上がる
・両論文の公開で変異株がバイオテロに悪用される可能性
・同じ研究が世界中で行われると変異株が流出する可能性
・米政府のバイオセキュリティ科学顧問委員会に論文掲載誌が諮問
 ・両論文について研究の詳細の一部削除を要求
・掲載誌、両研究者は研究内容を知る研究者に情報が行き渡る仕組みを確立することを条件に同意
・実際に高病原性のH5N1の感染で2011年62人が感染し、34人が死亡
 ・まだヒトの間で感染するH5N1ウイルスは認められていない
・発見されたアミノ酸変異を有するH5N1ウイルスはすでに鳥類で流行している
 ・さらに変異すれば人間で空気感染する可能性
 ・流行に備えてワクチン開発のため研究が必要
 ・バイオテロ利用の驚異を強調するのも問題
私見)
小説や映画が現実になりそうでおそろしい・・・

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