医師が殺人罪に問われた理由 『アメリカ医療の光と影219回』
医学界新聞2012.04.02
 ・2012年3月ロス郡地方検事局はシゥイン・ハイツ医師(42才)を殺人容疑で逮捕
・麻薬性鎮痛剤を安易に処方し患者3人を死亡させた
医師の処方責任に対してはじめて殺人罪が適用された
・米国ではパーティで薬剤を使うのが流行、ビル・パーティ、ファーム・パーティ(phamacologyのpharm)
アルコールとオキシコドン(麻薬性鎮痛剤)とアルプラゾラム(抗不安薬)を服用して死亡
・単独での使用量は安全圏内だが3者を混合した結果致死的な効果が出た
・2010年米国では麻薬性鎮痛薬・鎮静剤(処方されたもの)で治療目的以外で使用したものは700万人(全人口の2.7%)
 ・高校4年生でコデインは12人に1人、オキシコンチン20人に1人使用経験
・2008年の米国での処方薬の乱用による中毒死約1万2千人
 ・コカイン中毒死4000人、ヘロイン中毒死2000人を上回っている
・米国では違法ドラッグより合法ドラッグのほうが多い
・処方薬剤の場合、処方した医師を罪を問うのはむつかしい
・今回逮捕されたisの麻薬性鎮痛剤の処方件数は
 ・2007年〜2009年で2万7千件、、1日平均25件
 ・収入は診察料のみで、1人55〜75ドル
 ・件数を増やして収入を上げていた
・医学的適応がある場合、患者がそれを大量に服用することまでは責任を負えない
・危険な処方を続ければ死者が出ることは予見可能、殺人罪を適用(中毒死者数が多すぎる、判明分で12人
・この医師は有罪となると最長45年の懲役になる
 注)
オキシコドン日本ではオキシコンチンオキノーム
アルプラゾラムソラナックス(ファイザー)、コンスタン(武田薬品工業)やメデポリン(メディサ新薬・沢井製薬)
私見)
マイケルジャクソンの死についても納得がいく米国の医療状況、とんでもない状況だ。
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