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・皮下輸液にはどんな薬剤を混注しているのか?(日本在宅協会会員へのアンケート※日在医会雑誌、2011;12(2):101-105) ・ステロイド ・抗菌薬 ・総合ビタミン剤 ・利尿薬 ・ファモチジン ・メトクロプラミド(商品名プリンペラン) ・ジプロフィリン ・向精神薬(ハリペリドールなど) ・鎮痛薬(塩酸モルヒネなど) ・オクトレオチド ※商品名サンドスタチン:消化管外分泌の抑制作用,水、電解質の吸収促進作用あり,癌終末期患者の消化管閉塞症状に有効 ・薬剤を混注した場合の副作用 ・刺入部の発赤 ・刺入部の硬結 ・刺入部の疼痛 ※すべて軽微 ・高度な副作用は見られず ・皮下輸液は末梢静脈輸液の一種と考えるべき ・本来補給できるのは水分と電解質でカロリーは極めて少ない ・一度開始すると止めにくい ・アンケートでの皮下輸液の期間は平均30±58日 ・認知症がもっとも長く平均64日(食べられないケースに行っている可能性) ・癌、脳血管障害、老衰で20日前後 ・米国静脈経腸栄養学会(ASPEN)のガイドライン ・末梢静脈輸液は60日未満の短期(栄養補給として) ・皮下輸液に関する記載なし ・1日500ml+140mlのスポーツ飲料で6ヶ月管理できた症例もある ・皮下輸液は経管栄養、IVHに匹敵する延命治療となり得る可能性あり ・皮下輸液をいつ、どのように中止するのか? ・一部ケースでは経管栄養の検討 ・摂食機能評価とリハの施行による嚥下機能の回復を期待 ・皮下輸液での延命が本人の望むとことなのか→倫理的な問題 ・延命治療を希望しないというケースに対して中止のタイミングを見つけられず、続けているケース ・中止すべきケースとして ・吸収されず浮腫が強くなる ・気道分泌物の増加 ・心不全の悪化 ・皮下輸液が患者に苦痛を与えていないか観察を十分に行うべき |