乳がん術後のフォローアップに腫瘍マーカーやCTは必要ない  Nikkei Medical 2012.09
・早期の転移リスクが低い乳がん患者に術後のフォローアップに腫瘍マーカー、CT、PET、骨シンチは用いるな(ASCOの勧告)
・乳がん術後の乳房内再発、対側の乳房への転移→マンモグラフィー
・肺、骨転移の早期発見→腫瘍マーカー、PET、CT、骨シンチ←発見しても生命予後に変わりない(患者に有益ではない)
 ・現状では転移巣を根治させる治療法がない
 ・積極的に検査を行っても生存率に差がなかった(1994、1999年の比較試験)
・早期発見された乳がんではハーセプチン(トラスツズマブ)などの化学療法で再発や転移がない症例が多くなった
・日本ではこのガイドラインは活用されていないのが現状
・腫瘍マーカー、PET、CT、骨シンチには疑陽性、誤診もある
・患者の心理負担、侵襲的な検査(生検)、費用負担は問題
・PSが3〜4、エビデンスにもとづく治療で効果がない、治療の継続にエビデンスがない→QOLの改善と緩和ケアに重点
・エビデンスに乏しい低容量抗がん剤治療、免疫治療が現状では行われている
 ・患者の要望で行われている場合もある
 ・抗がん剤治療をしないことに同意しない患者もいる
 ・わずかな回復の見込みがあるなら治療継続を希望
患者の希望を無視するのはかえって患者に不利益となる
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