人はなぜ寝るのか m3com 2012年10月2日 研修最前線
・人の睡眠はおよそ8時間、キリンやシマウマは1日20分ぐらい、コアラやナマケモノは1日のうちの大半寝ている
・ナポレオンは3時間しか寝ていなかったと言うが、昼間に「マイクロスリープ」を取っていたらしい。
・アインシュタインは1日10時間ぐらい寝ていたと言われる。
・疲れたから寝るのではない
 ・疲れた体、疲れた脳を休めるのが睡眠。
・眠りには重要な役割がある。
 ・成長ホルモンの分泌が促進される→寝る子は育つ
 ・骨髄球の造血が促進される
 ・体細胞の新陳代謝の促進されう
 ・脳では昼間に得た情報を整理し、記憶を定着させている。
・睡眠不足による弊害
 ・1989年のタンカー原油流出事故、チェルノブイリ原発事故、スリーマイル島原発事故などは睡眠不足と関連あり。
 ・睡眠に関連した損失は、世界で年間80兆円と試算
・睡眠不足の身体への影響
 ・肥満、糖尿病、高血圧、高脂血症の発症
 ・心血管疾患、心筋梗塞、脳血管疾患により生命予後が悪化
 ・癌のリスクを高める
・睡眠の仕組み
 ・覚醒力と睡眠欲が拮抗しながら起きている
 ・夕方になると、睡眠物質のメラトニンが分泌され始め、覚醒力が低下
  →睡眠欲求が勝り、睡眠に入る→覚醒力が低下→睡眠欲求も低下→朝になると起きる。
 ・夕方になると脳の温度が低下し、脳の活動が低下
 ・赤ちゃんは寝る前になると手足が温かくなる
  →脳の温度を下げるため、手や背中の温度が上げて熱を放出する。
 ・コルチゾールのような活動性をあげるホルモンは減少
  ・朝方になると逆に増加
・メラトニンは寝る前に増加し、朝になるほど減少。
・時間が分からない環境下に人を置くと
 ・起きるのが遅くなり、眠るのも遅くなる
  →24時間周期が25時間周期くらいになる
 ・本来は25時間周期なのを外的因子で24時間周期にしている
  →それは地球の自転
・睡眠にはレム(Rapid Eye Movement:REM)睡眠とノンレム(non-REM)睡眠がある
 ・レム睡眠は体を休めるための睡眠
  →覚醒せず脳は活動
  →神経も活動し、交感神経が亢進し血圧は比較的高く、脈拍も早め
  →脳からの運動指令は遮断され、筋肉緊張が抑制され、運動器を休めている
  →昼間の記憶を定着させる(最近の研究では、ノンレム睡眠でも同じような効果)
 ・ノンレム睡眠は、脳を休めるための睡眠
  →自律神経の活動が低下し、代謝も低下し、筋緊張は覚醒時より低下するが、ある程度緊張
 ・脳が発達した高等動物ほど深いノンレム睡眠をする
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