レジオネラ
もやしもんと感染症屋の気になる菌辞典第?回より 2012.10 Medical ASAHI
・1976年フィラデルフィア市で開催されたアメリカ退役軍人集会に参加した221人が原因不明の肺炎を発症
 ・うち、34人が死亡
・レジオネラ(Legionella pneumophilia)が起炎菌
 ・Legionとは退役軍人会、在郷軍人病と日本では呼ばれていた。
 ・在郷軍人とは『平時は生業に就き、非常時に招集される予備役・退役・後備役などの軍人』
・1976年には豚由来の新型インフルエンザも流行した年
 ・時の大統領フォード大統領は大量予防接種を決断した←在郷軍人病の流行への恐れが後押し
  ・レジオネラの同定は1977年
 ・インフルエンザ予防接種は副作用を出しただけで失敗
・レジオネラで起こる病気は肺炎とポンティアック熱(Pontiac Fever;はやったミシガン州の地名)
・レジオネラは50度の湯の中でも発育可能
 ・ビルの冷却水、加湿器からも検出される
ポンティアック熱は熱だけで抗生剤なしで自然治癒する(病態生理はよく分からない)
・レジオネラ肺炎について
 ・市中肺炎の3%くらいの起炎菌
 ・意識障害と腹痛を伴うことが多い
 ・重症化しやすく、死亡率も高い
 ・カルバペネム系抗生剤は無効
カルバペネム系抗生剤
 ・イミペネム・シラスタチン(チエナム)
 ・パニペネム・ベタミプロン( カルベニン) ベタミプロンは腎毒性を低減
 ・メロペネム(メロペン)
 ・ビアペネム(オメガシン)
 ・ドリペネム(フィニバックス)
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