ニキビにミノマイシン
m3comカンファレンス13/02/13
●ご意見多数
・ミノマイシンは尋常性ざ瘡治療ガイドラインでは強く推奨
・ミノマイシンは特殊な抗生物質で、好中球の遊走を抑制し、抗炎症効果あり
・ミノマイシンは掌せき膿疱症や類天疱瘡などの、自己免疫系の疾患にも使われる
・ステロイド外用剤を出すときに、リンデロンVGばかり出さないように→皮膚表面の細菌がほとんどゲンタシン耐性
 ・ステロイドの易感染性を抑制できるだろうと安易に湿疹にVGを出さないように
・ミノマイシン無効例にはマクロライド系を
・ロキシスロマイシンもいいいのでは
 ・これも免疫調整作用がある様
 ・4-6週間以上の長期使用は極力避ける
・漠然としたミノマイシンの長期処方は問題
・4ー6週間の投与を行い、休薬期間を1?2週間程度設けて再投与
・ガイドラインと反するかしれないが、ミノマイシンが長期投与になることが多い
 ・殺菌もしくは静菌作用を主目的に投与しているわけではない
 ・P.acnesは皮膚の常在菌であり、ニキビは感染症ではない
 ・ときにステロイドがニキビに奏効することがある
 ・「無効の場合は長期投与はせず他剤に変更すべき」という抗生物質投与の大原則はあてはまらない
 ・ミノを中止するとニキビは再燃することが多い
 ・長期投与でアクネ菌が耐性化して無効になるということもあまりない
・ミノマイシンには皮膚色素沈着や好酸球性肺炎、子供であれば歯牙黄染など副作用
・重度のニキビ患者には向かないが、ダラシンTゲル(外用抗生物質入り)がある
・ミノマイシンはセフェム系などのβラクタム剤無効菌種に対しても切り札として
 ・カルバペネム無効のマルトフィリアなどにも効果があり
・市中獲得型MRSAの増加の背景にミノマイシンの乱用?
・ニキビ形成に角層水分が関係するという報告→ニキビ治療に保湿が重要
 ・角質細胞間脂質(セラミド)合成低下→バリア低下→毛漏斗部の過角化
 ・クリームなどの油分を与えるべきではなく、セラミドなどで水分を増やすことが必要で
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