非外傷性下肢蜂窩織炎の発症機序 |
2013年8月7日 m3comカンファレンス |
・高熱があり、解熱すると下肢が発赤腫脹する例が非常に多い ※私見)これと同じ症例を高齢者で見ることが多い ・深部静脈血栓を伴うことも多い。 ・咽頭部の細菌→血管に入り菌血症→静脈環流の悪い下肢の血管で増殖→血栓性静脈炎から皮膚に炎症が波及するのでは? ・咽頭部の常在菌が血中に入れば、菌血症になり局所の感染を起こさないのではないか? ・非外傷性の急性・慢性骨髄炎の感染経路として咽頭部の常在菌が疑われた ・しかし、骨髄炎の起因菌はほとんどがMSSAであり、溶連菌の骨髄炎はほとんどない ・血行感染は否定され、経皮感染とされている。 ・静脈環流の不良はうっ血となり静脈血栓形成も高頻度になる。 ・経皮感染→菌血症→血栓感染も可能性あり ・しかし、起因菌はほとんどがMSSAで経皮感染が第一と考える。 ・静脈環流不良になるとセラミドの減少、皮膚キューティクルの開大、鱗屑の代謝回転減少で細菌が停留 ・傷のない皮膚からも浸透的に感染する ・高熱時には症状が無く、解熱とともに蜂窩織炎の症状が出てくる例が非常に多いのはなぜか? ・逆に蜂窩織炎後に感染が拡大し発熱しCRPも増加著明な症例を多く経験するが? ・呼吸器や尿路の感染が重なっている ・そこに局所免疫の低下、低アルブミン血症があれば蜂巣織炎は簡単に起こる。 ・それで症状の発現に時差が出来るのでは? ・FDP(炎症時のフィブリノゲン代謝産物)・プロカルシトニンなどでそのステージを判断しては? ・菌血症→血流の悪いところに菌が集積→蜂窩織炎という流れも少なからずあるのでは? |