シャーガス病
Nikkei Medical 2013.10
・寄生原虫Trypanosoma cruziによる感染症、1909年ブラジルのカルロス・シャーガスによって病態が解明
・中南米に生息するサシガメの糞の中の原虫が経皮的に感染
・原虫はマクロファージに取り込まれ、血液を介して慢性の感染を繰り返す
・かやぶき屋根のかやから感染→殺虫剤の噴霧、かやぶき屋根をなくす対策
・症状
 ・急性期はは無症状、時に所属リンパ節の腫大、心不全
 ・10〜20年年の慢性期に心筋細胞に原虫が進入し、伝導障害、不整脈→肥大型心筋症
 ・消化管粘膜の神経叢を原虫が破壊し、食道、下部結腸が巨大化(自律神経障害)
・治療
 ・感染直後(母子感染)にはベンズニダゾールとニフルチモックス(抗寄生虫薬)の長期投与
  ・効果は抗体価の低下と原虫遺伝子の陰性化で確認
  ・まれに同薬でスティーブン・ジョンソン症候群
 ・慢性期の治療は対症療法
  ・心筋症には抗不整脈、ペースメーカ
  ・巨大食道結腸症で通過障害を起こした場合は切除術
・感染者数は中南米を中心に約770万人
・日本国内にも移民を考えると3000人くらいは感染者がいる
・シャーガス病流行地域の居住歴(中南米)、特に10年前くらいに小児期を過ごした人
・2013年9月厚労省がシャーガス病抗体陽性の赤血球製剤9本、血漿製剤2本が11人に輸血されていたと発表
・輸血された人のうち検査の出来た5人では抗体陰性で感染者なし
・2012年10月から
 @中南米諸国で生まれて、育った人
 A母親が中南米諸国で生まれて、育った人
 B中南米に通算4週以上滞在した人
 は申告を求め、
 ・献血した血液は血液製剤として使用せず、血漿分画製剤の原料としてのみ使う
 ・同意をした人には抗体検査を行う
サシガメ
サシガメ(刺椿象・刺亀虫)はカメムシ目カメムシ亜目のサシガメ科 Reduviidae の昆虫の総称。
世界で900以上の属に分類される6,000種以上が知られる。
時にはサシガメ上科の他の科を含めて「サシガメ」と総称することもある。
引用:フリー百科辞典WIKIPEDIA《詳細
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