漢方薬に起因する腸間膜静脈硬化症
Medical Tribuneメディ 2014.08.28
・69歳女性、多発性関節痛、抗核抗体80倍、CRPが1〜2mgが持続
・内視鏡検査後腹痛が頻発
・腹部CTで腸間膜静脈の石灰化を認めた
40年以上にわたって加味逍遥散を服用していた
・漢方薬中止で症状が改善
・加味逍遥散には山梔子(くちなし)が含まれている
 ・山梔子の主成分はゲニポシド
 ・腸内細菌の作用でゲニピンが生成される
 ・この物質が腸間膜静脈の繊維化、石灰化を引き起こす
・山梔子を含む漢方薬(加味逍遥散以外)
 ・黄連解毒湯、辛夷清肺湯、茵?蒿湯(インチンコウトウ) 、竜胆瀉肝湯、柴胡清肝湯、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)など
 ・市販薬:チクナイン(辛夷清肺湯)、ボーコレン(五淋散)、ナイシトール(防風通聖散)、ダスモック(清肺湯)
・これら漢方薬を5年以上常用し、下痢、便秘などの症状を繰り返す場合は、腸間膜静脈石灰化をチェックした方がよい
参考)
山梔子はアカネ科クチナシ属の常緑低木である。
野生では森林の低木として自生するが、むしろ園芸用として栽培されることが多い。
果実が漢方薬の原料(山梔子)となることをはじめ、様々な利用がある。
果実が熟しても割れないため、「口無し」という和名の由来となっている説もある。
他にはクチナワナシ(クチナワ=ヘビ、ナシ=果実のなる木、つまりヘビくらいしか食べない果実をつける木という意味)からクチナシに変化したという説もある。
引用:フリー百科事典Wikipedia【詳細
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