デング熱発症者の特徴 |
2014/9/12 日経メディカル電子版 |
・デング熱とは、日本脳炎ウイルスと同じフラビウイルス科に属するデングウイルスにより生じる感染症 ・ネッタイシマカやヒトスジシマカにより媒介される ・非致死性で熱性疾患のデング熱、重症型のデング出血熱やデングショック症候群の2つがある。 ・蚊に刺された3〜7日後に発症 ・発熱、頭痛(目の裏が痛い)、関節痛、下痢などの症状が5〜7日感続く ・熱が下がる頃に皮疹が出現 ※咳、のど痛、鼻水などの症状がある場合はデング熱の可能性は低い ・発熱の3日目ごろから白血球数と血小板数が減少し、5日目ごろから発疹が出る ※白血球、血小板の減少が特徴だが、初診時には目立たないことあり ・デング熱の皮疹は、全面が赤くなり、中に白い斑点がポツポツとある(white island in red sea)のが特徴 ・確定診断 ・発症初期の1〜5日目は非構造蛋白抗原(NS1)の検出 ※簡易キットあり ・解熱する前後の4日以降は特異的IgM抗体の検出 ・回復期(発症から1週間以降)であれば血清中IgG抗体の上昇 ・熱が下がり発疹が出る頃には陰性の結果となることがある。 ・IgM抗体の検出が必要となる ・デングウイルスは血清型で4つのウイルス型(DENV-1、DENV-2、DENV-3、DENV-4)に分類 ・2度目に血清型の異なるウイルスに感染すると重症化すると言われている。 ・初回感染で中和能のない交叉性抗体(感染増強抗体)が多量に産生され、2回目の感染で大量の免疫複合体が形成されるため。 ・出血傾向の判断は、血圧計で5分間圧迫した後に紫斑が出現するか(ターニケット試験:tourniquet test TT) ・感染者で発症するのは10〜50%。重症化するのはそのうちの数%程度 ・妊婦や母体からの移行免疫の切れる6カ月以上の乳幼児、糖尿病の患者は重症化しやすい ・ヤブ蚊(ヒトスジシマカ)に刺されないよう、長袖等を着る ・日本では海外で感染し、帰国後発症する輸入症例が年間約200例報告 |
戻る |