今シーズンのインフルエンザワクチンは効果が悪い? | ||
日経メディカル2014.12 | ||
・ワクチンの効果を見る指標 ①ワクチン原株とワクチン製造株との抗原性一致率 ワクチン株を大量生産したとき抗原性が変化してしまう。 ②ワクチン株と流行した株との抗原一致率 ③ワクチンを接種した後のHI抗体価の高さ ・昨シーズンの流行株はH3N2亜型はワクチン株にすると抗原変異が大きい ・ワクチンの効果が悪い? ・抗原変異の小さいA/ニューヨーク/39/2012(H3N2)を選択 ・生ワクチン(欧米では使われている)では広い交差反応性抗体が出来、流行株と完全に一致しなくても有効性が高い ・ワクチンを流行シーズンの最初に接種するとシーズンの終わりまで効果が持たない ・抗体価が十分上がっている人は6ヶ月は有効 ・ワクチンで感染100%防ぐのは困難 ・肺炎球菌ワクチンとの同時接種4665例で副反応出現例はなかった。 ・抗インフルエンザ薬による異常行動出現 ・薬剤間による出現頻度の差はない ・無治療例、治療前例でも出現している ・薬剤だけによるものだけとは考えにくい ・インフルエンザそのものに起因する可能性あり ・インフルエンザ脳症発症者にはCTPⅡ熱不安定遺伝子多型を有する人が多い ・CTPⅡ熱不安定遺伝子が熱で機能低下すると肺や脳の血管内皮の透過性亢進 ・脳浮腫を起こし、重症化→異常行動の原因 ・タミフル(オセルタミビル)耐性? ・耐性ウイルス株は今シーズン分離されていない ・耐性ウイルスは毎年2%前後見られる(散発的) ・感受性が低下しても臨床効果は低下していない ・2008年流行シーズン、低年齢層では効果が低下していた ・低年齢層(吸入が可能なら)ではリレンザ(ザナミビル)、イナビル(ラニナビビル)の使用が推奨される |
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