家庭血圧の自己記録は低めに書かれる
日経メディカル2008/10/13
2008年10月11日、第31回日本高血圧学会(札幌開催
・高知大学老年病・循環器・神経内科学教室の西永正典氏らポスターセッションで報告
・地域在住の70歳以上の高齢者を対象に、患者が自己記録した家庭血圧値と、自動血圧計に記録された血圧値を比較
・対象高齢者は85人(平均年齢81歳、男性26人、女性59人)
・対象者にメモリー機能内蔵の自動血圧計を貸し、1週間、朝夜1回ずつ計14回、血圧を測定して血圧日誌に記入する
・血圧計にメモリー機能が内蔵していることは、測定を終了時まで患者に知らせない
・自己記入の値とメモリーの値の違い。
 朝7回分が完全に一致  夜7回分完全に一致  朝夜の14回分完全一致
 32人(37.6%)  31人(36.5%)  19人(22.4%)

  自己記入値  、メモリー値 
朝の血圧値(収縮期)の平均  149.3±20.7mmHg 151.9±22.8mmHg 
夜の血圧値(収縮期)の平均  141.0±23.4mmHg  140.7±29.9mmHg
・朝の血圧値は自己記録値が低く、朝の血圧値が高いほど、低く記入される傾向
・数回測定の平均値や一番低い値を記入する例もある
・高齢患者では勤労世代より家庭血圧値を低めに記入するという傾向がある
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