ピロリ除菌後の確認検査
・除菌療法が終了した後、4週間以上経過してから検査して除菌効果を確認
・1回目の治療でピロリ菌が完全に除菌できるのは約75%
・1ヶ月程度だと検査結果が偽陰性になることがあり、半年以降に判定したほうがいいという意見もあります。
A. 内視鏡検査を行ってピロリ菌を検査する方法
①培養法
・内視鏡検査を行って胃粘膜を採取し、この胃粘膜を培養してピロリ菌の有無を判定
・結果まで約1週間かかりる。
・培養した菌で薬剤感受性試験が可能。
➁病理検査(顕鏡法)
・生検した胃粘膜を顕微鏡で観察し、ピロリ菌の有無を判定
・菌量や背景胃粘膜の状態にで偽陰性となる場合がある
③迅速ウレアーゼ検査(CLO)
・生検胃粘膜中のピロリ菌が有するウレアーゼの存在を調べる
 ※ピロリ菌のウレアーゼで尿素が分解されアンモニアが出来でアルカリ性になり、指示薬が黄色からピンク色に変化
B. 内視鏡検査を行わずにピロリ菌を判定する方法
①尿素呼気試験(UBT)
・13Cでマークした尿素を服薬し、服薬前後の呼気を採取して呼気中の炭酸ガスに基準値よりも多く13Cが含まれているか判定
・精度が高い
➁血中および尿中ピロリ抗体検査
・ピロリ菌が感染によりピロリ菌に対する抗体ができる、この抗体を血液中あるいは尿中で調べる
・現在および過去の感染の有無を調べることが可能
➁便中ピロリ菌抗原検査(H. pylori stool antigen test:HpSA) 、テストメイトピロリ抗原 EIA(わかもと製薬)
・希釈糞便中の H. pylori 抗原をポリクローナル抗体で捕捉,酵素反応による基質の発色により検出するサンドイッチ ELISA 法
 ※感度は 93.1%,特異度 92.8%
いずれの検査も100%正しいとは限りません。検査やその結果については担当医師と相談して判断しましょう。
保険点数
・ 検査実施料は、1回の検査につき、免疫学的検査の糞便中ピロリ抗原160点および免疫学的判断料144点を算定
・ピロリ菌除菌治療前、治療後の、いずれの感染診断にも適用可能
・ 除菌前の感染診断については、内視鏡検査または造影検査において胃潰瘍または十二指腸潰瘍の確定診断がなされた患者で、ピロリ感染が疑われる患者に対し、適用。
・ 除菌後の感染診断については、除菌終了後4週間以上経過した患者に対し、適用
もとに戻る