適応広がるカプセル内視鏡 | ||
日経メディカル 特別編集版 2015.05 | ||
2015年7月、国内初の大腸用カプセル内視鏡(商品名PillCam COLON2/ギブン・イメージング社)が薬事承認された。 ・便潜血陽性の5割が大腸内視鏡検査を受けていない。 ・心理的負担を理由に検査をうけていな人が多く、カプセル内視鏡が選択肢となるだろう。 〇カプセル内視鏡の利点 ・送気が必要ないので自然に近い状態を観察でき、表面病変が見やすい。 ・検査時の痛みがない、はずかしくない、 ・大腸型では前後にカメラがあるので見逃しが少ない ・検出病変数が通常内視鏡より1.5倍くらい多かった。 |
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〇カプセル内視鏡検の弱点 ・読影に時間がかかる。1症例で1~2時間かかる。大腸カプセル内視鏡では小腸タイプに比べ、前後に2つカメラがあるので2倍時間がかかる。 ・検査時間が長い。1日かかる ・カプセルを移動させるために消化管運動賦活剤の服用が必要。 ・水分の多量摂取(約4L)が必要 ・カプセル内視鏡検査で病変が見つかっても、生検できない。 ・現時点では「器質的異常によりに大腸内視鏡検査が実施困難と判断される人しか保険診療で認められない」 |
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〇大腸カプセル内視鏡と生体情報モニターの間で電波干渉を生じる 大腸カプセル内視鏡「PillCam COLON 2 カプセル内視鏡システム」を導入する前のデモンストレーションで、部分的に画像が記録されない障害が発生した。メーカーの調査により、原因は検査時の電波障害であることが判明。 病棟にある生体情報モニターの周波数と重なり、複数の電波と干渉していることが分かった。 電波干渉が起こるとノイズとして認識され、ノイズが大きい場合は画像が正しく記録できなくなる。 電磁波防護用ベストを着用させ、電波干渉によるトラブルは1例も発生していない。 |
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