1483:ワルファリンの作用メカニズム
ワーファリンについては、1940年ウイスコンシン大学の獣医師・リンクらが牛の飼料に混じって出血死を起こすクローバーから出血誘発物質であるダイクマロールを分離し、さらに強い作用のあるワーファリンの合成に成功した。しかし、当時は殺鼠剤として用いられていた。
抗凝固薬としては副作用の恐れかで臨床的に使用されることはなかった。
1951年、陸軍の兵士が自殺目的で大量のワーファリンを服用したが助かったことから、再び抗凝固薬としての応用が検討され始めた。
1954年にはアメリカ心臓病協会(AHA)により心筋梗塞に対する臨床試験が開始された。
1955年には急性心筋梗塞を発症したアイゼンハワー大統領にワーファリンが投与され回復した。
血液凝固因子の一つであるプロトロンビンの生成を抑制する抗凝固薬としてワーファリンの有用性が明らかなった。
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