健康診断・人間ドック揺らぐ信頼
厚労省研究班
日経新聞 2006.5.7 9面
検査項目ごとに疾患が見つけられるか有効性を検証した結果を厚労省研究班が2006年春まとめた。
検査項目で受診を勧める→「強く推奨」「推奨」
要検査→「推奨できない」「有効との証拠無し」
「有効という証拠がない」ということは「無効」ということではない。検査値の異状が患者の健康に役立つという研究がないなど材料がそろわない項目。

尿糖が陰性でも糖尿病の疑いがある。
胸部XPなど放射線被曝は受診者の負担が大きい。
受診者に根拠のない安心感を与える項目がないか洗い直す必要がある。

企業・自治体で義務づけられた検診受診者は年間6千万人、年間9千億円になる。

厚労省は健診に2段階方式の導入を検討中。

『人間ドックは病気を作っているだけ』と言われていた時代もあった。
推奨レベル検診項目対象疾患
強く推奨喫煙についての問診喫煙
血圧高血圧
推奨飲酒に関した質問問題飲酒
うつに関する質問うつ状態
身長、体重(BMI)肥満
聴力に関する問診(高齢者)聴力障害
視力検査(高齢者)視力低下
空腹時血糖など糖尿病
脂質高脂血症
どちらとも言えない聴力検査(高齢者)聴力障害
B型肝炎ウイルス抗原B型肝炎
C型肝炎ウイルス抗体C型肝炎
推奨できない聴力検査(一般人)聴力障害
検尿(尿糖)糖尿病
有効との証拠なし自殺に関する問診自殺リスク
身体診察非特定
視力検査(一般人)視力低下
認知症問診認知症
検尿(尿蛋白)蛋白尿
血液一般鉄欠乏性貧血
尿酸高尿酸血症
肝機能脂肪肝
心電図、負荷心電図虚血性心疾患
胸部X線肺癌


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