大学病院における勤務医
2006.10.4 府医ニュース 『勤務医の窓』より
大学病院における勤務医私は、平成17年3月まで、某国立大学の臨床系教授として勤務していた。同じ公務員でも、国公立病院に勤務する医師とは異なり、国立大学病院に勤務する医師は文部教官であるため、給与は格段に安い

 当直時以外は、深夜や休日に病院から呼び出されても、何の手当も出ない。教官でも週1回のアルバイトを前提としない限り生活が成り立たない。ただ、「後継者育成」というプライドと社会的使命感で重労働に耐えているとしか言えない。1講座当たり数人という限られたマンパワーで「教育・研究・診療」の基本的業務、すなわち学部教育、研究指導、研究費獲得、産学共同研究、院内・学部内・学内の各種委員会、外来診療、入院診療、回診、手術、カンファレンス、学会・研究会開催などをこなしている。

 独立行政法人化以後も定員削減が進む。卒後臨床研修が義務化されて以来、入局する教室員が激減し、医師供給源として機能しなくなり、これから先の教室運営はより苦しくなる。このような状況下で、一般病院と同じような卒後臨床研修プログラムを期待することは、そもそも無理なのではないだろうか。

 最近、過重労働のため勤務医が開業していくケースが増えている。当院もその例外ではない。病院のマンパワーが減れば、病院の24時間医療体制が維持できなくなる。プライマリ・ケアの引き受け手ばかり増えても現代医療は成り立たない。医療と教習は、国民の将来の根幹にかかわる重要課題である。崩壊しつつある日本の医療に関して、行政当局は早急に抜本的な責任ある施策を進めるべきである。
私見)公立病院でも地方大学の付属病院は教官あつかいで給与は安いはずだが・・。
 しかし一概に教授が教員だからすべて収入が極端に低いというわけでないだろう。
 楽なところで研修すればしんどいところに戻らないのは仕方ないないだろう。
 医者と言っても所詮労働者、楽に稼げるところに行くのは仕方ないだろう。

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