「麻疹抗体のないものは72時間 以内に麻疹クチンを受けると感染予防可能か?
2007.6
大阪府医師会のチェーンメイルに書かれていた内容の要約
麻疹抗体のないものが、麻疹患者と接触した場合、72時間 以内であれば麻疹ワクチンを受けると感染予防できる・・・に対して回答の要旨

・麻疹ウイルスに感染すると、ウイルスは咽頭上皮粘膜でまず増殖し、リンパ球などに感染して局所リンパ節に入りそこでさらに増殖
感染リンパ球は血中に出て(第一次ウイルス血症)、全身の網内系に入る
・ウイルスは増殖し、感染リンパ球が再び血中に出て(第二次ウイルス血症)、全身の諸臓器に運ばれる
・発熱やカタル症状が出現、麻疹が出現
第二次ウイルス血症で免疫反応は発現し特異抗体が産生される。
・ワクチンは皮下組織等から直接血中に入り、咽頭局所の増殖という段階なしに第一次ウイルス血症を起こす。
・自然のウイルス暴露から第一次ウイルス血症までの3日程度以内であれば、ワクチンのウイルスが先回りして、特異抗体の産生を開始。
麻疹と水痘だけが緊急ワクチン接種の効果が認められているが、共に72時間以内に投与が必要(第2次ウイルス血症の始まる前に投与する)

緊急ワクチン接種の一番の利点は、感染していない時期にも、通常の抗体産生が生じるので受動免疫であるガンマグロブリン投与とは異なる。
参考)
山口県医師会報 平成17年2月 第1734号  予防接種研究会報告(p119)にも同様の記載あり 
両方とも引用文献の記載なし。

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