映画「SICKO」の正しい見方
ともに医療を考える オピニオンNo.44より
日医ニュース 2007.10.5号
一部要約) 井伊雅子(一橋大学国際・公共政策大学院教授)
映画「SICKO」の正しい見方:
・観客は映画を冷静に見るべきである。
・国民負担率の低いアメリカ医療と負担の高い英仏とを偏った先入観で比較している。
・マイケルムーアは本来入れるべき事実やデータを意図的に抜いている。
・しかし、彼は問題提起としては大きな影響を与えた。
・アメリカの医療保険制度に問題がありHMOは最悪の状態だがアメリカの医療技術、製薬技術は世界ナンバーワン
・ヨーロッパでも中東でも金持ちはみんなアメリカで手術を受けたがる
・アメリカは多様性のある国である。州によって医療制度が異なる。
・ワシントンDCは保険料が高く、医療機関の自己負担も高いが、ウイスコンシン州では医療保険はかなり寛容
・経済学者は医療を知らないと批判される。経済財政諮問会議、政府税調で大きな影響を持つのは経済学者。
・経済学者は医療の現場を知らない。医療制度の向上のため協力してほしい。


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