利尿薬は糖代謝を憎悪させるか
2007.11 ASAHI MEDICAL
要約)
・SHEP試験終了後約10年(平均14.3年間)の追跡試験の結果
 @利尿薬群でDMの新規発生は有意に多かった。13.0%vs8.7%、p<0.0001
 Aプラセボ群のDM発症の総死亡および心血管死亡のリスクが非発症患者に比し有意に増加
 B利尿薬群ではDMを発症しても死亡リスクに有意の増加なし。

・PIUMA研究では:降圧治療開始後の新規糖尿病は予後憎悪因子である。多変量解析では使用した降圧剤と予後には相関関係なし。(降圧効果が重要であることを示す)

・ALLHAT研究の早期中止:糖代謝に好影響を及ぼすα遮断薬で降圧効果が弱く、心不全、脳卒中、狭心症が増加し研究中止。

・利尿薬による血糖上昇は服薬中止で回復。=代謝疾患してのDMとは異なるもの。(見かけ上の糖代謝悪化)


    もとに戻る