呼吸器疾患患者の旅客機利用
Medical Tribune 2008.2.28
要約) European Respiratory Journal(ERJ),2007;30:1057-1063、 Robina Cokerら
・主要航空会社の統計では飛行中の航空機内の救急事態の約10%に肺疾患
・緊急着陸の原因では心血管・神経疾患に次いで3番目に多い
・緊急着陸による経済的損失は年間約10万ドル
・高度1万〜1万2000mの航空機内の気圧は高度2438m相当に与圧されているが、2700m相当の気圧に下がることもある。
・気圧低下でPaO2は健康人でも53〜64mmHgまで低下することがある。
・米国・ヨーロッパで肺疾患患者に対する航空機利用の推奨ガイドラインが出されているが、COPDには適用できない
・COPDに対するガイドラインは英国のみ出している。
・機内での酸素吸入には問題がある。患者自身がいやがった。航空会社が断った。保険料が高くなって搭乗をやめた。
・肺疾患患者のアンケート調査(616例)で搭乗後4週間以内に下気道感染で医療機関を受診したものが多かった。(81例:65%)


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