病院クレーマーに初の仮処分、大声での威嚇や誹謗中傷を禁止
Medical Tribune 2008年3月13日
要約)
・2008年3月25日さいたま地方裁判所越谷支部は、春日部市立病院の入院患者の家族に対して、春日部市が申し立てていた医療行為の妨害を禁じる仮処分を決定。
・息子夫婦が病状について再三にわたり説明を要求。「多いときには日に5〜6回、医師や複数の看護師に同じ質問を繰り返し、夜に再び電話で確認してきた。これが数週間にわたって毎日。
・「やけどを負わせた」「おむつを交換していない」など、患者に対して傷害や虐待を加えたとする誹謗中傷
・裁判所に「診療関係調整調停申立」行ったが患者側が無視
・病院側が「医療妨害禁止仮処分命令」の申し立て
・さいたま地方裁判所越谷支部は仮処分を決定
 (1)大声を出して畏怖させる、
 (2)「患者を傷害ないし虐待した」あるいは「適切な診療・看護を怠っている」などの虚偽の言辞によって誹謗中傷する
 (3)他の患者やその家族に対して病院の信頼を損なう行動をとる
ことにより、診療行為などを妨害してはならない。
・仮処分はクレーマーから病院を守る手だて
・患者家族側は3月18日に、春日部市を相手に「医療理念に基づく患者の権利侵害並びに秘密漏示禁止」の仮処分を申し立て
私見)
まじめに医療を行っている医療機関にとってはなんらかの法的防御策が必要。
サービス業といっても客の要望をなんでも受けるということは出来ない。

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