疥癬
いろんなホームページからのまとめ
・ヒゼンダニはルーペでは見つけられない
 大きさは0.3〜0.4mmで通常のルーペでは発見困難
 皮膚の最表面である角質層にすみかを作り、寄生する

・ヒゼンダニは人に寄生しないと生きられない
 人体から離れた時は高湿度下、12℃で14日間、30%の低湿度下では2日間の寿命
 
・昔は性病と言われたことも
 接触でうつる(濃厚な)、現在ではシーツ、寝具、衣服などにくっついてうつす

・部屋に殺虫剤をまくのはムダ
 床に落ちたヒゼンダニは長くは生きられない(人に寄生しないと生きられない)

・ノルウェー疥癬とは
 同じヒゼンダニが原因だがその数が非常に多い。患者は重症になり、感染力も強い
 免疫力が低下した人に起こりやすい
 通常疥癬は寄生数は1000匹以下(ふつう100〜200匹程度)、ノルウエー(角化型疥癬)では100万匹とも200万匹、
※ノルウェー疥癬は1848年にはじめてこの症例を報告したのがノルウェーの学者であったためについた名称であり、疫学的にノルウェーと関連があるわけではない(引用フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

・疥癬の潜伏期間は約1ヶ月と長い

・ヒゼンダニは首から上には寄生しない(通常疥癬)
 皮脂の多いところと皮膚がよく動く部分に寄生しにくい。

・職員の感染予防には入浴がいい
 ヒゼンダニはすぐに皮膚に侵入しない(4時間くらいはかかる)ので予防にはシャワーで洗い落とすのが効果的。

・オイラックスは抗ヒスタミン剤ではない(オイラックスHはステロイドを含有)
 主成分はクロタミドンでもともと疥癬の治療薬として開発された。
 疥癬のかゆみを止めることから(もとは動物用)、かゆみ止めとして使われるようになった。
 殺虫剤と考えてよい薬剤
 かゆみ止めとしての効果はないという文献もある(Smith EB et al, "Crotamiton lotion in pruritus, Int. J. Dermatol.Vol23,684-685,1984)
 5日〜2週間、首から下の全身に塗布する。

・BHCは医薬品としては販売されていない
γBHCは試薬として販売されており、薬局で1%の軟膏を自前で作る
昆虫の神経の興奮を持続状態にして虫を殺す
オイラックスより効果は抜群
血液濃度が上がりすぎるとけいれんを起こす
γ-BHC軟膏(1%)を首から下に1回塗って洗い流し、1週間後にもう一回同様に塗って終了(卵からふ化した幼虫をたたく)

・日本未発売のペリメトリン(Permethrin)軟膏
ピレスロイド殺虫剤(蚊取り線香)
温血動物はピレスロイドを急速に解毒するので人間には無害
同薬剤は殺虫スプレーにも入っているが同時に含有する有機溶剤が人体に有害なので殺虫スプレーは使用禁。

・経口剤イベルメクチン(ivermectin)
マクロライド抗生剤に似た薬剤
昆虫の神経を麻痺させる
脂や汗といっしょに分泌されて効果を発揮する
治療効果は100%ではない