医療の制度疲労と今後の国民皆保険
松井道夫(松井証券社長)・土屋了介(国立がんセンター中央病院長)
日経新聞 朝刊27面 2009.8.21
この記事の一部に
厚労省は給付から規制行政にわたって一手に所管
・その前提は医療のプロフェッショナリティだがそれがあるとはいえない
・医学部・薬学部出身の技官が大きな影響力
・しかし、彼らは卒後5年以内に入省しているので臨床経験が乏しい
・現場経験のある民の方がはるかにプロフェッショナリティがあるのは明らか
民のプロフェッショナリティを使う新しい『公』の機関が必要
・『公』は公務員だけを指すものも民間だけを指すものではない。
・患者・国民・保険者・医療従事者・学会・教育研究者・医療サービス関係者、地方も含めた官が参画する厚労省から独立して設置する。
・首相直轄として内閣府に設置するのも一案
医療は『行政や医師から与えられるもの』という意識があってはならない
・国民皆保険は国民の財産
・保険の持続性について危機感を共有する必要
抜本的な再設計のための議論が早急に必要
私見)上記の記事を見て思い出したことがある。
30年ほど前、厚生省の技官が視察に来て、開口一番
『喘息はアレルギーが原因ですね?』
『大阪の大気汚染はほぼ改善しているので新たな喘息は公害が原因ではないですね』
と高飛車な口調で言い出した。
若い技官で大学卒業後2〜3年くらいと思われた。
彼らの本音は大気汚染はなくなったのでこれからの喘息は公害が原因ではない。アレルギーだけが原因だというのだ。
『あほか!』と言いたかった。
大気汚染はSOxばかりでないだろう。自動車の排気ガスNOxもあるだろう。
臨床経験のないやつが大きな口をきくなと言いたかったが・・・。

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