インフルエンザワクチンの検証
Medical Tribune 2009.11.12
第13回日本ワクチン学会
濃縮精製全粒子ワクチン 1957年
 ・ウイルスを発育鶏卵で培養後ホルマリン添加して不活化、超遠心して沈殿さえる
 ・卵由来の不純物による副作用
濃度勾配遠心全粒子ワクチン 1971年
 ・硫酸バリウムによるウイルス吸着とフィルター濾過
 ・旧ワクチンに比し含有タンパク量3分の1で副作用が少ない
スプリットワクチン(現行HAワクチン) 
---以後、改良が行われていない---
・現行のワクチンは精製ウイルスをエーテルで分解処理されているので副作用は少ないが免疫力価は劣る
高純度全粒子ワクチンの再登場が望まれる
・現行ワクチン力価測定試験(一元放射免疫拡散(SSD))に問題がある。→ワクチン製剤規準の再検討必要
・現在、日本で認可されているワクチン
 @不活化スプリットワクチン(インフルエンザHAワクチン)
 Aアラムアジュバント不活化全粒子ワクチン(沈降インフルエンザワクチン(H5N1株))
 B不活化全粒子ワクチン
・2009年7月22日の専門家会議でA/HN1(新型)ワクチンは不活化スプリットワクチンに決定
・ワクチン製造での問題点
 ・増殖性が悪い
 ・発育鶏卵では製造のアップは困難
 ・発育鶏卵での製造→バルク詰め、保存→(アジュバント添加)→小分け→、製品化→検定→出荷→配送→接種(全工程6ヶ月)
・代替製造法として細胞培養ワクチンの導入が検討
 ・ワクチン効果、安全性で優れる
・経鼻接種不活化ワクチンも検討
 

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