CAP、HAP、VAP、HCAP
メディカルトリビューン2010.03.18
CAPCommunity Acquired Pneumonia市中肺炎
HAPHospital Acquired Pneumonia院内肺炎
VAPVentiator Acquired Pneumonia人工呼吸関連肺炎
HCAPHealthcare assoiciated Pneumonia医療ケア関連肺炎

CAPの中で原因菌が異なる耐性菌感染症が多い。
不適切な抗菌剤が使われ、死亡率が高いものが存在する。
CAPからHAP、さらにHAP/VAPへと移行するにつれて多剤耐性菌による感染リスク死亡率ともに高くなる
HCAPの定義(ATS/IDSAガイドライン)
 @過去90日以内に2日以上の病院への入院歴がある
 A介護施設・長期滞在型療養施設入所者
 B在宅注射患者(抗菌投与を含む)
 C30日以内の維持透析歴(血液透析・腹膜透析を含む)
 D在宅での創傷治療
 EMDR Pathogenを持った家族がいる
 F通院治療中の患者


HCAPCAP
黄色ブドウ球菌47%26%
MRSA57%MRSA35%
緑膿菌25%17%



・HCAPに対する治療
  ・多剤耐性菌リスクがない→レスピラトリーキノロンまたはセフトリアキソン(ロセフィン)などのβタクタム系の単剤投与
  ・非定型型病原菌の可能性あり→アジスロマイシンの追加
  ・多剤耐性菌ののリスクあり→広域セフェムまたはイミペネムとレスピラトリーキノロンの併用
  ・MRSAの可能性→リネゾリドやバンコマイシンの追加
・日本でのHCAP定義での問題点
 ・病院・医療施設の定義に問題点→病院は大学病院、救急救命センター、透析病院、長期療養型と幅が広い
 ・そこで発生する肺炎をすべてHAPとするのか
 ・長期療養型病院はHCAPと考えるべきではないか
 ・日本ではHAPの中にHCAPが含まれている
 ・米国では入院基準がきびしいのでHAPは重症である
 ・日本では軽症から重症までHAPはさまざま


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