血液サラサラ・ドロドロ??
Nikkei Medical Online 2010.04.13
・ドロドロ血液という宣伝文句で健康食品などを売っている
「血液がドロドロ」という表現はコレステロールが多いと誤解されている
コレステロールは血管側の動脈硬化の原因で、血液の流動性とは関係ない
血液流動性低下の原因は、
 (1)赤血球の変形能の低下
 (2)白血球の粘着度の亢進
 (3)血小板の凝集能の亢進

直径

毛細血管6〜7μm
血小板2〜3μm網細血管より小さく通過出来る
赤血球8μm細長く変形して毛細血管を通過
白血球10〜25μm
・これらの変形能が低下、粘着度が高まると通過しにくくなる。
糖尿病患者では高血糖で赤血球膜が硬くなり、変形能低下が見られる
高中性脂肪患者(脂肪肝など)
   ↓
中性脂肪を含むリポ蛋白の代謝過程で生じる中間代謝物のレムナントが増加
   ↓
赤血球からADP(アデノシン2リン酸)が漏出
   ↓
血小板の凝集能が亢進
   ↓
「血液がドロドロ」
飽和脂肪酸を多量に摂取する(肉食など)と赤血球膜が硬くなり変形能が低下する
喫煙や過度のストレスでも白血球の粘着度が高まる
血液流動性の悪化と有意な関連があるのは
  ・喫煙、高血圧、冠疾患危険因子の数
  ・高感度CRP濃度
・心血管イベントの既往者は、無既往歴の患者よりも有意に血液通過時間が長く流動性が悪い


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