一酸化窒素吸入療法
Nikkei Medical 2010. 4 |
・一酸化窒素は生体内で重要な情報伝達物質、有害なものではない ・生理作用の一つが血管拡張作用 ・2010年1月『一酸化窒素吸入療法』が保険適用となった。 ・新生児遷延性肺高血圧(PPHN)に対し肺動脈を拡張させ呼吸不全を改善させる ・PPHNは年間1600人 ・胎児期には母胎から胎盤を通じて酸素供給 ・肺動脈は収縮している ・動脈血は胎盤→右心房→卵円孔→左心房 ・出生後 ・肺動脈拡張し肺へ血流が増加 ・卵円孔の閉鎖 ・酸素分圧の上昇に伴い動脈管の収縮(静脈血の流路) ・新生児仮死、先天性心疾患で肺動脈拡張が障害→肺高血圧((PPHN)→重度呼吸不全 ・PPHNに対する治療は血管拡張薬の静注だが全身の血管を拡張させ低血圧を招く ・NO吸入療法は直接的に肺動脈を拡張させる ・人工呼吸器にNO供給装置を接続し(商品名:アイノベント)、NOガス(アイノフロー吸入用800ppm)を吸入させる ・肺で消費されなかったNOはヘモグロビンと結合し、尿中に排泄される ・治療法全体で包括した技術料1時間あたり920点算定される ・心臓外科手術後の肺高血圧症にも有効性が期待される |