アニサキス症はアレルギー
Nikkei Medical 2010.05
・宮城県気仙沼市 大島医院院長、山本馨院長が2010年2月の日本消化器病学会東北支部例会で発表
・激痛に苦しむ患者に内視鏡を挿入しても食物残渣もあり、虫体を発見できないことが多い
・アニサキス症の胃痛は原虫が胃壁に食いつくためではない
・その証拠に胃カメラで胃壁を生検しても痛みはない
・山本drは20年間200例以上で抗アレルギー薬による薬物療法で効果があることを証明した。
デキサメタゾン(デカドロン)1.65mg+生食20ml+強ミノ20mlを静注すると胃痛が軽快する。
・アニサキスの分泌する粘液で刺入部位に即時型アレルギー反応が引き起こされる
・幼虫の穿入部位に好酸球の浸潤が認められる。
・じんましんなどの全身アレルギー反応を伴うこともある
・感作されていない状態では幼虫が胃壁内に侵入しても症状が出ない例がある(健診の胃カメラで偶然発見される)
・現在はプレドニゾロン(1mg)3Tとセレスタミン3Tの4日間投与で加療している
・内視鏡を行えない場合はアニサキス特異的IgEの測定も診断の助けとなる。
・薬物療法は内視鏡に比べ治療費は10分の1で患者にメリットが大きい
・今後さらに症例を集めて検討が必要
私見)確かに仰るとおり、胃の生検で痛がった人はいないですね・・・。

もとに戻る