2002年 第10戦 イギリスGP
前回紹介したフェラーリのチームオーダー問題、マイケルに"100万ドル"の罰金ってことで片がつきました。チームオーダーに対してはペナルティなし、マイケルはオーストリアGPでトロフィーを受け取らなかったので、これに対する罰金ってことです。
1. 予選結果
1位 | モントーヤ | ウィリアムズ | ミシュラン |
2位 | バリチェロ | フェラーリ | ブリヂストン |
3位 | M シューマッハ | フェラーリ | ブリヂストン |
4位 | R シューマッハ | ウィリアムズ | ミシュラン |
5位 | ライコネン | マクラーレン | ミシュラン |
6位 | クルサード | マクラーレン | ミシュラン |
7位 | トゥルーリ | ルノー | ミシュラン |
8位 | サロ | トヨタ | ミシュラン |
9位 | ヴィルヌーブ | BAR ホンダ | ブリヂストン |
10位 | ハイドフェルド | ザウバー | ブリヂストン |
13位 | パニス | BAR ホンダ | ブリヂストン |
14位 | 佐藤琢磨 | ジョーダン ホンダ | ブリヂストン |
15位 | マクニッシュ | トヨタ | ブリヂストン |
17位 | フィジケラ | ジョーダン ホンダ | ブリヂストン |
6位まではいつもの顔ぶれ。モントーヤがポールを取れたのは、イギリス シルバーストーンが「超」高速サーキットだから、ってのも大きいでしょう。これで4回連続です。
それにしても驚きはサロとヴィルヌーブのシングルグリッド獲得!! 予選を見てないんでなんとも言えないが、きついシャシーをエンジンパワーとドライバーの腕でねじ伏せた、ってところでしょうか? 2人とも今期ベストグリッドです。
2. 決勝結果
フォーメーションラップ、バリチェロがスタートできない!! 大きく遅れて車は動いたが、これで最後尾スタート。
モントーヤのスタートがいい!! その勢いで既にj逃げの態勢か? 最後尾スタートのバリチェロ、1周目で7台近く抜き返して行く。
2周目、雨が降り出したこの段階でライコネンがラルフを刺す!! これで3位、2位のマイケルからは少し水を開けられているが追いつけるか? ラルフのすぐ後ろにはクルサード。どうやら今回、ウィリアムズよりもマクラーレンの方がパフォーマンスが良いようです。 今のところはドライタイヤで問題は無い様子。
6周目、マイケルがモントーヤに激しく仕掛けて行く!! モントーヤは何とか抑えるがきつそう。これは時間の問題か?
12周目、バリチェロは既に8番手まで上げてきた!! トップから13秒差。雨の影響でラップタイムは2秒くらい落ちている。これはそろそろウェットタイヤに交換が必要。ウィリアムズ、フェラーリともに同時に動く。フェラーリは"インターミディエイト"(ドライとウェットの間と思っておくれ)、ウィリアムズはウェット。マクラーレンはピットの不手際、タイヤの用意が出来ていない!! ライコネンは大損。クルサードはピットに入らず、ドライでまだ頑張っている!! 確かにこの後晴れてくれればラッキーなんだけど……。
15周目、バリチェロが4位まで復帰、凄い人です。ここでようやくクルサードがピットイン、ウェットタイヤに交換。博打は大失敗でした。
17周目、モントーヤがオーバーラン!! この隙を見逃さず、マイケルがパス!! この雨の中、かなりのペースでモントーヤを離していく!! 何と、1周3秒!!
5位争い、タイヤ交換で順位を落としたライコネンがラルフと激しくやりあう!! どうやらマクラーレンの方が雨の中でもパフォーマンスがいい様子。ライコネンが見事に5位へ浮上。この直後、バリチェロがモントーヤを抜いちまいました。最後尾スタートだったってのに……明らかにパフォーマンスが違いすぎる!! どうもブリヂストンとミシュランの差が出ているよう。この「ちょい濡れ」の中ではやはりブリヂストンのインターミディエイトはかなりの武器なんでしょう。
12位クルサードがピットイン、ピットは何の用意も出来ていない!! タイヤはドライ、ミシュランのウェットがあんまりにも遅いんで、ドライでちょっち頑張ってみよう、ってことなんでしょう。1回博打が外れたんで、もう失うものは無いってことなんでしょう。16位に戻りました。他のミシュラン勢もどうやらこれに習うみたいです。タイヤを替えて3周、クルサードがスピン!! 気負いすぎたか? 雨が弱くなる様子も見えない。これではまともには走れない。マクラーレンの2人、ウェットに再度戻します。この「ちょい濡れ」の状況、どうやらミシュランにはちょうどいいタイヤが無いみたいです。これはまたまたフェラーリ1,2フィニッシュに向かって一直線か? と思ったらバリチェロがスピン、2位で復帰するもマイケルから大きく離れました。
上位陣のドタバタの中、堅実に走ってきたヴィルヌーブが5位走行中。BARもブリヂストンなのでこの状況は有利。
ラルフがピットイン。ウェットタイヤからまたウェットに交換。しかし、ノズルからガソリンが出ない!! 結局ガソリンを入れないままコースに戻る。
マイケルがピットイン。雨脚は少し強めになってきているんだが、それでもまたインターミディエイト。続けて入ったバリチェロもインターミディエイト。何の問題も無く2台ともコースに戻りました。
マクラーレンの2台、こちらも続けてピットイン。ウェットからドライにタイヤ交換するも、クルサードのガソリンが入らない!! ライコネンの給油ホースで何とかいれるが、それはつまりライコネンに給油できないってこと。マクラーレンもウィリアムズも今回は散々なけっかになりそうです。
どうやら雨脚が弱まってきたようです。ジョーダンの2台はドライへ交換、ウィリアムズ、フェラーリもドライです。
タイヤを替えて2周目のモントーヤ、タイヤ交換直後のバリチェロを刺して2位へ復帰。バリチェロも追いすがっていくんだがまだタイヤが温まっていない!! この周回、ついて行くのは無理か? 1周待ってモントーヤ追撃に入ります。
マイケルが遅れてピットイン、またまた何の問題も無くコースへ復帰。この終盤、モントーヤとバリチェロのバトルが熱くなりそうです。って言ってるそばからバリチェロがモントーヤパス!! あわや接触という状況、素晴らしいバトルでした。もうマシンのスピードが違いすぎる。これで再度フェラーリ1,2態勢へ。
この直前、ライコネンがマシントラブル、リタイアです。
ヴィルヌーブがまだまだ頑張ってます。現在4位走行。その後ろはチームメイト パニス。BARの初ポイントなるか?
残り9周というところで10位走行中 琢磨のエンジンから白煙!! 不運が続きます。
今回のウィナーはマイケル。これで通算60勝。もう何も言うことはありません。でも、最も称えられるべきは最後尾スタートから2位に入ったバリチェロでしょう。
さらに、BARの初ポイント、しかも一気に5ポイントも大きい!! 今後は期待できます。
決勝結果
1位 | M シューマッハ | フェラーリ | ブリヂストン |
2位 | バリチェロ | フェラーリ | ブリヂストン |
3位 | モントーヤ | ウィリアムズ | ミシュラン |
4位 | ヴィルヌーブ | BAR ホンダ | ブリヂストン |
5位 | パニス | BAR ホンダ | ブリヂストン |
6位 | ハイドフェルド | ザウバー | ブリヂストン |
7位 | フィジケラ | ジョーダン ホンダ | ブリヂストン |
8位 | R シューマッハ | ウィリアムズ | ミシュラン |
次回は、 7/21 フランスGP。