2002年 第7戦 モナコGP


 まず始めに、

 やいこらフジテレビ!! 今日はF1もあってさらにK1もあるってのに、野球中継を前に入れてくるとは何事だ!! そりゃー、F1はいつもより1時間50分も早く放送開始、編集きついってのはわからんでもない。んでも、その分こっちは寝るの遅くなんだぞ!! ……ま、いっか。30分くらい。
 しっかし、野球が30分伸びても「発掘あるある大辞典、今夜9:00!!」ってのは笑えた。しかーし、「F1モナコGP、今夜10:00!!」ってのには腹立った。どうせ伸びることわかってんだから何種類か用意しとけよな!!

 尚、佐藤琢磨はほとんど何の問題もなく今GP参戦!! いやぁ、よかったよかった。

1. 予選結果

1  モントーヤ  ウィリアムズ  ミシュラン
2位  クルサード  マクラーレン  ミシュラン
3位  M シューマッハ  フェラーリ  ブリヂストン
4位  R シューマッハ  ウィリアムズ  ミシュラン
5位  バリチェロ  フェラーリ  ブリヂストン
6位  ライコネン  マクラーレン  ミシュラン
7位  トゥルーリ  ルノー  ミシュラン
8位  バトン  ルノー  ミシュラン
9位  サロ  トヨタ  ミシュラン
10位  マクニッシュ  トヨタ  ミシュラン
11位  フィジケラ  ジョーダン ホンダ  ブリヂストン
14位  ヴィルヌーブ  BAR ホンダ  ブリヂストン
16位  佐藤琢磨  ジョーダン ホンダ  ブリヂストン
18位  パニス  BAR ホンダ  ブリヂストン

 いやー、意外や意外。「世界一」の低速テクニカルサーキット、モンテカルロ市街地コースなら誰がなんと言おうとマイケルがポールでしょう、普通なら。ドライバーもマシンも最強パッケージなんだし、なんたってマイケルのモナコGPでの運もなかなかだったんですけど。93年、アイルトン・セナのモナコ最終戦、ローズヘアピンでリタイアして以来ずっと前の方にいたような記憶があるんだが……不調に喘いでいたクルサードに負けましたか!! というより、クルサードが頑張ったんでしょう、きっと。モナコはマシンが多少きつくても気合で何とかなっちまったってのが時々見られたことだし。一番のいい例が91年(確か)、ポールポジションのアイルトンの隣に並んだのはティレル・ホンダのステファノ・モデナ、中嶋さんのチームメイトでした。クルサード、よっぽどセッティングが決まって、よっぽど「キレた」走りをしたんでしょうね。
 注目すべきドライバーは他にもいます。まずはルノーの2台。地元フランスがすぐ近くってこともあって相当気合入ってたんでしょう。トップ10に2台を入れてきました。さらに、それに続くのがトヨタの2台!! これは決勝も期待できます。

2. 決勝結果

 第60回記念ですか……あの有名なアイルトン・セナとナイジェル・マンセルのデッドヒートが第50回でしたから、もうあれから10年も経ってるんですね。随分長いことF1見てきたもんです、私も。その92年のレースシーンが冒頭で流れましたが、あそこまでのバトルはこの10年間、私記憶にないっす。

 モナコマイスターの一人、マイケルはこれまでにモナコ5勝。先代モナコマイスター、アイルトン・セナに後1勝というところまで来ています……並ばれそうだな、こりは。

 クルサードがとんでもなくいいスタート!! これまでの汚名、これで完全に返上か? 対照的にスタートできなかったヴィルヌーブ。楽しみがひとつ減っちまいました。クルサードは2位モントーヤとの差を既に広げる体勢に。1周目で1秒1の差をつけた。マイケルはモントーヤの後ろに引っかかってる!! おっ、リタイアしたかと思ったヴィルヌーブ、周回遅れでコースに復帰してます。
 琢磨は好スタート、16位からいきなり12位へジャンプアップ!! 今回はかなり期待できそう。

 モントーヤとマイケルは交互にファストストを出してクルサードを追いかけてますが……クルサードも安定してます。ぐいぐい差を広げていくかと思えたクルサードでしたが、完全に小康状態。モントーヤがクルサードに追いついてきました。クルサードのペースが上がらない!! 1位から4位まで団子状態です。それでも抜けないこのモンテカルロ市街地コース、今にも接触しそうな距離でバトルが展開しています。団子を形成するのはクルサード、モントーヤ、マイケル、ラルフの順。ピット戦略がカギになりそうですが……。団子が段々長くなります。第2集団がトップ集団に追いついてきました。クルサード、ストレートでは何とかモントーヤを離すんですが、細かいコーナーでは追突寸前まで追いつかれてしまう。
 この抜けないサーキット、それでもオーバーテイクポイントとして考えられるのは1コーナーの飛び込みとミラボー→ローズヘアピン、ヌーベルシケインの3箇所。クルサードはこの2ポイントとも何とかモントーヤから距離を取れてるんで集中力さえ持続すれば何とかなるか?

 トヨタの2台、8位、9位につけていい走りをしてます。その後ろ、フレンツェンを挟んでフィジケラと琢磨のジョーダン ホンダが2台。日本勢も頑張ってます。

 クルサードのペースが戻ってきました。履いてるタイヤはミシュラン、いい具合にタイヤが剥けてきたか? しかし、それは2位モントーヤも同じことだが……。
 ここでトヨタのマクニッシュが1コーナーでクラッシュ、9位走行中のリタイアでした。ここは何年か前に何台もクラッシュしていったことがあるコーナー。オーバースピードでしょう。

 フィジケラがミス、クラッシュこそしませんでしたが、琢磨がその前へ、10位です!!
 20周を走って、クルサードとモントーヤの差は1秒6。どうやらこの差でしばらく進みそうです。ここでフレンツェンがファステストラップ!! これはクルサードが作ってるペースが遅いんでしょうか? おぅ、琢磨がサロの前へ!! ミラボーの飛び込みで決めました!! 9位へ浮上!! いや、この抜けないコースで見事!! この直後、サロがピットイン、トラブルではなく、ルーティンストップのようです。これでサロは2回ストップが確定。

 と思ってたら、トンネル内でスピン、リタイアです。これは本当に残念。すぐ近くにチームメイト、フィジケラが走ってましたが……絡んだんでしょうか? んでもフィジケラのマシンは何とも無いんで、単独なんでしょう、恐らく。いや、いいパフォーマンスを見せてくれていただけに本当に残念です。フィジケラをパスさせるようにチームオーダーが出て、トンネル内でコースを開けたところ、ダスティな路面に足を取られたようです。「抜かせるタイミングを間違えた」というのが本人の弁。

 ブラジル人同士、マッサとベルノルディが絡む!! ベルノルディ、ホームストレートでマッサを抜いたんですが、マッサがブレーキングミス(?)でベルノルディに追突!! それともベルノルディが強引だったか? それでも壁にぶつからなかったこの2人、素晴らしい危機回避能力です。さすがはF1ドライバー!!

 マイケルはモントーヤにずっとプレッシャーをかけてます。モントーヤ、ブレーキングのタイミングを遅らせまくって踏ん張る!! これでクルサードは少し楽になったか? 現在、30周目。中盤に差し掛かります。

 ここでバリチェロがライコネンに追突、フロントウィングを失いました。当たったのはライコネンの左リアタイヤ。ライコネンのタイヤは大丈夫でしょうか? 結局2台ともピットイン、バリチェロはフロントウィングを取り付けたのみで復帰、ライコネンはリタイアです。

 クルサード、逃げの体勢に入りました。周回遅れのおかげもあって現在クルサードとモントーヤの差が2秒弱。ここは出来る限り逃げておきたいクルサード、唯一のピットストップがそろそろ。上手く入れるか?
 モントーヤ、ヌーベルシケインでブレーキングミス、シケインをパスしてしまいました。これは……ペナルティの対象では? ペナルティといえばライコネンに追突したバリチェロ、10秒のストップ/ゴー ペナルティを受けました。
 45周目、クルサードとモントーヤの差が7秒6。ここでマイケルがピットイン、モントーヤに抑えられることよりも単独走行を選択、これは当然の戦略。クルサードとしてはこれは差を縮められる前にピットインしておいたほうが良いか? モントーヤとの差はぐいぐい開いていっていますが……。ラルフがモントーヤの前へ!! エキゾーストから炎が!! これはダメですね。 このタイミングでヴィルヌーブもリタイア、自分で止めました。
 さて、気になるマイケルのペースですが……うげっ、クルサードよりちょっち速いっす。これはピットインのタイミング、相当に難しそうです。マイケルが上手いこと周回遅れに引っかかってくんないと順位入れ替えになっちまいます。単独走行を重ねるマイケルに対してクルサードは思いっきし周回遅れに引っかかってます。51周目でマイケルとの差は30秒くらい。早くしないと前に出られちまうぞ!! 52周目でピットイン、ファステストラップのレコードをマークしてプッシュしていたマイケルでしたが、クルサードが何とかトップをキープ!! マクラーレンの判断、見事に当たりました!! 26周を残してクルサードとマイケルの一騎打ち、久々に熱いレースが見られそうです。マイケルvsラルフが何度もあったじゃねーか!!などという無粋な突っ込みはこの際黙殺!! ここはモナコ、他のGPよりも燃えて当然!! マクラーレンの復活なるか?

 パニスとバトンが絡んだ!! 1コーナー、バトンが無理にインに入り込み、横から絡みました。抜けないコースで無理をするとこうなるって典型ですね。

 クルサードとマイケルの差は0秒7。クルサードのパフォーマンスは今シーズンで最高!! マイケルもなかなか差を詰められない状態。心配なのはミシュランタイヤ。今のこのパフォーマンスを何処まで続けられるか? そして、パフォーマンスダウンした時にしのげるのか?
 2人の差、むしろ広がっているのか? どうやらマイケルは様子を見ているようです。下手なプレッシャーを与えてもクルサードは動じないことを知っているんでしょう。じっくり隙をうかがってます。

 ラルフの左リアタイヤ、剥がれてしまっています。3位走行中ですが……。やはりピットイン、それでも4位トゥルーリとの差は十分、3位に復帰です。

 サロがカジノ前の高速セクションで壁に接触、完全にマシントラブルです。残り7周、完走扱いにはなりますが、これは非常に残念。

 クルサードとマイケル、残り11周ですがほとんど同タイムで周回中。まだ動きはありません。現役F1ドライバー中随一と言われるこの2人の精神力、どちらが勝つんでしょうか? ここがよそのサーキットならまだまだマイケルに分があるか? とも思うんだけど、ここは何度も言うようにモンテカルロ市街地コース、クルサードにミスが無い限りはマイケルもまず抜けないでしょう。 ただ、しつこいようですがここはモンテカルロ市街地コース、本当に何が起こるかわかりません。残り5周、何事も無ければいいんですけど……。
 クルサード、心配していたタイヤのグリップダウンも無いようです。マイケルがクルサードに近づいてきました。クルサードの前には4位争い中のトゥルーリとフィジケラが!! 2つの順位争いがヒートアップ!! さらに6位争いをフレンツェンとバリチェロが繰り広げる!!
 クルサードのパフォーマンス、全く落ちません。その差は変わらず、クルサード、今期初優勝です!! マイケルのモナコ6勝目ならず!! やっぱしここで勝つのは難しいんですね。

 今日の結論

やっぱしアイルトン・セナは偉大だ!! 

 

 決勝結果

1  クルサード  マクラーレン  ミシュラン
2位  M シューマッハ  フェラーリ  ブリヂストン
3位  R シューマッハ  ウィリアムズ  ミシュラン
4位  トゥルーリ  ルノー  ミシュラン
5位  フィジケラ  ジョーダン ホンダ  ブリヂストン
6位  フレンツェン  アロウズ  ブリヂストン
7位  バリチェロ  フェラーリ  ブリヂストン
8位  ハイドフェルド  ザウバー  ブリヂストン
9位  アーバイン  ジャガー  ミシュラン
10位  デ・ラ・ロサ  ジャガー  ミシュラン
11位  ウェバー  ミナルディ  ミシュラン
12位  ベルノルディ  ミナルディ  ミシュラン

 今シーズン、これまでも熱いレースは何度かありましたが、やっぱしマクラーレンが絡んでくるトップ争いは格段ですね。今日の勝利、クルサードは完璧でした。久々にいい表情のクルサードを見れて感激っす!! いや、今回はこれ以上の言葉は無いっす!!

 

ドライバーズランキング

1位  M シューマッハ  60
2位  R シューマッハ 27
3位  モントーヤ 27
4位  クルサード 20
5位  バリチェロ 12
6位  バトン 8
7位  ハイドフェルド 5
8位  ライコネン 4
9位  フィジケラ 4
10位  アーバイン 3
11位  トゥルーリ 3
10位  マッサ 3
11位  ウェバー 2
13位  サロ 2
14位  フレンツェン 1

 ラルフとモントーヤが同点に。優勝1回が効いて順位逆転。クルサードは10点追加もまだ4位。これからに期待です。
 しっかし、ヴィルヌーブはどうしちゃったんでしょう?

 

コンストラクターズランキング

1位  フェラーリ  72
2位  ウィリアムズ BMW 54
3位  マクラーレン メルセデス 24
4位  ルノー 11
5位  ザウバー ペトロナス 8
6位  ジョーダン ホンダ 4
7位  ジャガー コスワース 3
8位  ミナルディ アジアテック 2
9位  トヨタ 2
10位  アロウズ 2

 フィジケラの5位入賞でジョーダンが6位に浮上!!
 BARはどうしちゃったんでしょう?

 

次回は6/9 ヴィルヌーブの母国、カナダGPです。

ここまでのポイントの行方はこちら!!

Back