※初稿2000年のデータです。記念に残しているだけなので更新はしていません。
 Adobe Reader

   Adobe Readerとは、PDFを閲覧・印刷するための専用ソフトで、Adobe社のサイトから無料でダウンロードできます。
  ワープロで作った文書をPDFに変換したり、PDF自体を編集したりするには Adobe Acrobatなどのソフトが必要です。 

【関連】 用語解説の目次

 ASP

  ASP(Active Server Pages)は、マイクロソフト社が、動的なWebサイトやWebアプリケーションを作る仕組みとして開発したもので、WindowsにIISPWSなどのWebサーバをインストールすると、自動的に付いてきます。
 ASPはCGIと同じように、クライアントがブラウザから入力した情報を元に必要な処理を加えて、データをブラウザで読めるHTMLとして返信する仕組みです。CGIとの違いは次のとおりです。

 

@ HTMLにスクリプトを埋め込むので、CGIのようにプログラムの呼び出しがいらない。

A Webサーバのサービスプログラムと同一メモリ空間で動くので、高速で、同時に複数のアクセスがあってもCGIほどWebサーバに負担を掛けない。

B VBScriptJavaScriptなどの分かりやすいスクリプト言語を使えるので、習得が容易である。

C 本格的なデータベース機能(ADO)などの機能を、簡単に拡張することができる。

 

   ただし、ASPはWindowsのWebサーバでしか動かず、主にイントラネットでしか使われていませんので、参考書の数も限られています。インターネット上では、ASPのJava版ともいえるJSPが、今後の主流といわれています。しかし、サーバにWindowsを使い、専門家もいない庁内イントラネットなら、ASPは最適な選択といえるかもしれません。

   なお、Windows2000 Server以降で使えるようになった「ASP.Net」は、ASPとは全くの別物で、さらに進化していますが、習得はその分難しくなっています。  

 

【参考】 
 ●標準ASPテクニカルリファレンス          山田祥寛著 ソフトバンクパブリッシング(株) 2000.10刊 4,000円

  ●ASP実践プログラミング入門 生形洋一著 技術評論社 1999.2刊 3,180円(税別)

  ●Webアプリケーション構築技法 

  山田祥寛著 秀和システム 1999.10刊  3,200円(税別)

  ●今日からつかえるActive Server Pages2.0実用サンプル集 

  山田祥寛著 秀和システム 1998.12刊  3,200円(税別)

  ●Site Cooler(ASP講座)

 

【関連】 
用語解説の目次

【サンプル】

   ASPは、HTMLへスクリプトを埋め込む書き方が基本です。CGIの場合はプログラムの内部でHTMLを作り出して出力しますが、ASPでは逆にHTMLの中にスクリプトを書いていきます。下のサンプルではHTMLの中に「 =Now 」というスクリプトが埋め込まれています。CGIのサンプルと比較してみてください。
 書き方は、HTMLで骨組みを記述して、最初にスクリプトに使う言語を指定し、実際のスクリプトを<% 〜 %>の間に記述します。最後にファイルの拡張子を"asp"に変えて、Webサーバの実行可能なディレクトリに保存します。
 下のサンプルは、ブラウザからアクセスするとアクセスした日時を出力します。表示される日時は、サーバの時計の日時であることに注目してください。

<%@ language="VBScript" %> <!-- スクリプトにVBScriptをつかうという宣言 -->

<html>

<head><title>YourTime</title></head>

<body>

アクセスの日時は

<% = Now %> 

です。

</body>

</html>

 CGI

   CGI ( Comomn Gateway Interface)は、動的なWebサイトやWebアプリケーションを作る仕組みで、インターネットの初期のころから使われてきました。

   WebサイトのWebサーバは、ブラウザを通じてアクセスしてきたクライアントに、求めに応じてHTMLやPDFなどのデータを送り返します。このときクライアントがCGIを呼び出した場合、Webサーバは、HTMLなど静的なデータファイルを送り返す代わりに、CGIプログラムを動かして、その結果をブラウザに戻します。

   CGIの処理の流れは次のようになります。
●準備

@ Perlなどで、CGIプログラムを書く。
A CGIプログラムを呼び出す入り口となるフォームを HTMLで書く。
B 両方をWebサーバに置く。

●アクセス
C クライアントがブラウザでHTMLのフォームを表示する。

D 必要事項を入力すると、その情報がWebサーバに送られる。
E Webサーバは、送信を受けた情報をCGIプログラムに与えて起動する。
F CGIプログラムは、処理結果をHTML形式でWebサーバ経由でクライアントに戻す。
G クライアントのブラウザは処理結果を、普通のHTML文書として表示する。


 CGIプログラムはWebサーバ自身のプログラムとは独立した別のプログラムです。このため、CGIに複数のアクセスがあると、複数のCGIが動くことになり、サーバコンピュータに負担がかかる欠点があります。この問題を解決するために、ASPなど、新しい仕組みが次々と登場しています。

 

   なお、CGIの仕組みは、もともとUNIXで使われてきたこともあり、WebサーバをWindowsで構築する場合は、環境作りに一工夫必要です。

   CGIプログラムを作る言語はCやC++なども使われていますが、現在一般的に使われ、サンプルが豊富なのは Perlという言語です。UNIXのサーバには標準でインストールされていますが、Windowsサーバの場合はActivePerlというフリーソフトのPerlをインストールするのが定番になっています。

 

【参考】 ●(新)そのまま使えるCGI / フォレスト著 / エーアイ出版 2000.7刊 / 2,400円(税別)
      CGIレスキュー実践Perlプログラミング / 谷中一朝著 / 秀和システム 1999.11刊 / 2,800円(税別)
       その他参考考文献は書店に山ほどあります。

      ●とほほのWWW入門 CGI入門には超おすすめ。入門本はいらないかも。一括ダウンロードしてスタンドアローンでも参照できます。

 

【関連】 スクリプト ASP JSP 用語解説の目次

【サンプル】 

   ※Perlの設定をしないと、このサンプルはこのままでは動きません。説明用のためセキュリティも省略しています。詳しくは、参考サイト等をご覧ください。 →比較用のASPサンプル

 

HTMLによる入力フォームの例 (inp.htm) 名前を入力させて、送信します。

<html>

<head><title>YourName</title></head>

<body>

<form method="POST" action="cgi-bin/thanks.cgi">

  <!-- ↑入力データの送信先はcgi-binディレクトリの thanks.cgiというCGIにする指定-->

    <p>お名前をどうぞ

    <input name="namae"></p>            <!--テキストボックス-->

    <input type="submit" value="送信"> <!--送信ボタン-->

    <input type="reset" value="取消">  <!--キャンセルボタン-->

 </form>

</body>

</html>

 

PerlによるCGIプログラムの例 (thanks.cgi) 上のHTMLから呼び出されて動きます。

#!/usr/local/bin/perl   

read(STDIN,$str, $ENV{"CONTENT_LENGTH"}); #入力フォームから来たデータを読み込む

print "Content-type: text/html\n\n";            #HTML形式でデータを戻すため、

print "<html><head></head><body>\n";         #ヘッダーなどを返信する。

print "$strさん、ありがとう\n\n";                    #名前に「さん、ありがとう」を加え返信。

print "</body></html>\n";

 

 CSS

  CSS( Cascading Style Sheet ) とは、HTMLを補助して、ページの見栄えをより細かく定義する技術です。

  Webサイト全体で共通の見栄えを持たせる場合は、CSSを別ファイルとして作成し、複数のHTMLで共用します。

  ある部分だけの見栄えを変える場合は、下記のように、HTMLファイルの中にCSSを直接記述することもできます。

<P style="border-bottom:3px dotted red;">点線の下線を引く例です。<P>

タグの中に直接CSSを記述する方法ですが、下記のようになります。

点線の下線を引く例です。

 

【関連】 HTML  用語解説の目次

 DTD

   DTD( Document Type Definition ) とは、SGMLXMLで使用する「文書型定義」です。HTMLでは「タグ」はレイアウト指定にしか使われていませんが、XMLなどではタグの意味をDTDで定義することで、コンピュータによるテキストの分類や加工を可能にしています。
 法令出版社では、法令のSGML化のために、それぞれ法令用のDTDを作成しています。文書を分析してDTDを構築するのは極めて難しく、それ自身が著作権の保護対象となります。このため、XMLの利用の拡大に当たっては、広く使われる文書については公共機関による標準DTDの作成と普及が課題となっています。

 

【関連】 HTML SGML XML  用語解説の目次

 HTML

   HTMLは、インターネット上で電子文書をコンピューターで表示するための、マークアップ言語(文書記述のルール)です。現在のインターネット上のWebページはほとんどがHTMLで記述されています。(この文書も)

※ ブラウザのメニューバーの[表示]→[ソースの表示]を選択すると、今ブラウザで表示しているページのHTMLファイルのテキストソースを見ることができます。


 HTMLは以前からあった厳密なマークアップ言語である、SGMLの簡易版として作られました。しかし、HTMLを閲覧するためのソフトであるブラウザの世界は、マイクロソフト社のインターネット・エクスプローラと、Netscape社のNetscape Navigator、その他に分かれて、見栄えを中心に独自の拡張を行ったため、完全な互換性がなくなってきました。
 このために、見栄えの部分を別に規定するCSSという手段が提唱されました。
 HTMLやCSSの標準化を行っているのはW3Cという団体で、現在はHTML4.0が標準的な規格として公表されています。しかし、各ブラウザが4.0の規格を全て満たしているわけではありません。したがって、Webアプリケーションを作る際は、全てのブラウザを対象とするのか、特定のブラウザを対象とするのかを考えなければなりません。
 なお、HTMLをめぐる混乱を収拾し、インターネットを最大限に活用できる第3のマークアップ言語として、XMLがW3Cから勧告され、21世紀のIT革命を担う基本技術として注目を集めています。

 

【関連】 用語解説の目次

 

【HTMLの編集】

● HTMLファイルの拡張子は"htm"か"html "です。

● HTMLはテキスト文書です。したがって、メモ帳や秀丸エディタなどのテキストエディタで一から作成もできますが、現在はマイクロソフト社のFrontPageなどのHTMLエディタで、ワープロ感覚で編集ができます。

● 上記以外にも、一太郎、Word、Excel、Accessなどでも、HTML形式でファイルを保存することができるようになりました。WordはCSSに対応しているため、HTML形式でもかなり正確に書式を保存してくれます。ただし、テキストエディタやHTMLエディタに比べると、余計な情報が付加される分、ファイルが数倍以上に大きくなってしまうので、注意が必要です。

 

【HTMLの構造】

HTMLの書き方の基本は「タグ」
タグとは < と > の間に要素名を記述したものです。このタグで文をはさむことで、その文の属性(たとえば、見出しか、本文か、左詰めか、強調文字か……)を指定します。

  (例)
<H1 align="center">大きい見出しです。</H1>  
  ↑最大の見出し( H1)で、中央詰め( center )。</H1>は見出しの終わりを示す。

こう表示されます。↓

大きい見出しです。

HTMLの全体構造
 HTMLファイルの全体の構造は、大きな箱の中に小さな箱が入っている「入れ子」の構造をしています。
一番外側は<HTML>と</HTML>です。

  次の<HEAD>と</HEAD>で囲んだ部分はヘッダーといい、そのHTMLファイルについてブラウザへ指示する事項を記述します。
文書の本体は<BODY>と</BODY>の間に記述します。

 

 (最低限のサンプル)

<HTML>                     ←最後の行の</HTML>とペアです。

<HEAD>                     ←</HEAD>との間がヘッダーです。

<TITLE>文書のタイトルです。</TITLE>  ←タイトルです。ブラウザの左上に表示されます。

</HEAD>

<BODY>                     ←ここから</BODY>までが本体です。

<H1>見出しです</H1>

<P>本文が書いてあるつもりです。</P>  ←<P>〜</P>の間が段落です。(いくつあってもかまわない)

<P>段落の途中で強制改行したい場合の<BR>例です。</P>  ←<BR>を入れた所で強制改行されます。

<p><IMG  src="myface.gif" alt="私の顔"></p>  ←画像の表示方法。altは画像のタイトルです。

<A HREF="http://www.hi-ho.ne.jp/tomita/">洋々亭はこちら</A>  ←リンクを張る方法です

</BODY>

</HTML>

 

用語解説の目次 

 IIS

   IISは、Windows専用のWebサーバです。WindowsNT4.0SeverにはIIS4.0が、Windows2000にはIIS5.0が付属しています。
 また、IISをインストールすると、Windows用のWebアプリケーション環境であるASPが使えるようになります。

 

【関連】 PWS  Windows Webサーバ  用語解説の目次

 JavaScript

  JavaScriptはプログラム言語(スクリプト言語)の一つです。よくJavaと混同されますが、文法は似ていますが、仕組みと用途は全く別物です。
 JavaScriptは、HTMLの文章内に書き込んでおいて、それを読み込んだクライアントのブラウザで実行され、動的なWebページを実現させます。

  全く同じ役割のスクリプト言語としてマイクロソフト社の VBScriptがありますが、VBScriptが自社のブラウザのInternet Explorerでしか動かないのに対して、JavaScriptは原則として、Internet ExplorerとNetscape Navigatorのどちらのブラウザでも動くことになっているため、インターネット上のWebページはJavaScriptを使うのが普通です。

 

【サンプル】 ※上記のボタンに使っているコードです

<SCRIPT LANGUAGE-"JavaScript">
<!---
function EVENT01() { window.alert("テスト用の警告ウインドウです。") }
//--->
</SCRIPT>   ←ここまでがスクリプト(普通は呼び出しフォームと同じHTML内に記述する)

<form> ←HTMLのフォームでボタンを作り、押すと上のスクリプトを呼び出している。
<input type="button" name="btn" value= "JavaScriptのテスト。ここをクリックしてください"   onClick="EVENT01()" >
</form>

 

 

【関連】 VBScript  用語解説の目次

 PDF

【特徴】
 PDF(Adobe Portable Document Format)は、イラスト・印刷組版ソフトで世界的なシェアを持つAdobe社が開発した汎用的な文書フォーマットで、次のような特徴があります。

@ 同社のAdobe Acrobatは簡単な操作で、ワープロや組版ソフトのデータを、レイアウトを維持したまま、ソフトに依存しないPDFファイルに変換することができます。

A PDFは印刷や画面表示jのとき、HTMLのように図表が欠けたり、レイアウトが崩れたり、フォントが変わったりすることがありません。

B Adobe Acrobat でリンクを張ることができるので、PDFのファイル間で参照を行えます。

C 作成者以外は改変できないようにセキュリティを設定して、正確性を保つことができます。

D 閲覧する場合は、同社が無料で配布しているAdobe Reader をインストールする必要があります。

E Adobe Readerをインストールすると、アクセスしたホームページにPDFファイルがあった場合、自動的にAcrobat Readerがブラウザの一部として起動し、違和感なく閲覧することができます。

 

  ●PDFを使った例規集の例 小樽市(北海道)

  ●Adobe社のサイト (Acrobat Reader のダウンロードも可能)

 

【留意点】
 PDFは、HTMLに比べると表現力は豊かな分、ファイルがかなり大きくなり、市町村のホームページからダウンロードする場合などに時間がかかる場合があります。
 また、PDFは、「電子の印刷物」を目指したフォーマットであり、編集や変更は不得手です。変更するためには専用のソフトウェアが必要なため、ダウンロードしてから編集するような用途には向きません。 例えば、PDF化した様式では、様式中に必要事項を入力してから印刷する、ということはできません。
 なお、汎用的な文書フォーマットとしてはRTF(リッチテキストファイル)がありますが、こちらは加工優先のフォーマットであり、標準の閲覧用ソフトはない代わりに、Wordや一太郎などほとんどのワープロで読み書き変更が可能です。

 

【関連】 RTF 用語解説の目次

 Perl

  Perl はプログラム言語の一つです。元々UNIX上のテキスト処理ツールから発展してきた歴史から、テキスト処理に適した機能を持っています。Webは基本フォーマットのHTMLがテキストベースであるため、Perlと大変相性がよく、CGI用の言語として長くPerlが使われて来ました。
 ただし、日本語を使うためには、jcode.plなどの変換スクリプトが必要となります。
 Perl は、Linuxを含むUNIXでは標準でインストールされています。Windowsでは、ActiveState Tool社が開発したフリーのPerl言語であるActivePerlのWindows版が定番となっています。同社のサイトからダウンロードできますが、UNIIX関係雑誌や下記参考図書Aなどの付録CD-ROMにjcode.plなど他の必須ファイルと共に収録されているので利用しましょう。なお、最新版は5.6です。

 

【参考】 @すぐわかるPerl / 深沢千尋著 / 技術評論社 1999.8刊 / 2,380円(税別) 

      APerl&CGI言語リファレンス /  Steven Holzner著 / インプレス 2000.1刊 / 3,200円(税別)

【サンプル】 →CGIサンプル

 

【関連】 用語解説の目次

 PWS

   PWSは、Windows98やWindowsNT4.0Workstationに付属する、簡易型のWebサーバです。
 また、PWSをインストールすると、Windows用のWebアプリケーション環境であるASPが使えるようになります。ただし数台のクライアントからいっせいにアクセスされると、PWSを入れたパソコンがたちまち遅くなってしまうので、あくまでWebページの表示確認や、ASPやCGIの作動確認用として考えたほうがいいでしょう。
 Windowsで動くWebサーバの正式版は、WindowsNT Serverや、Windows 2000 Serverに付属するIISです。

  (補注:Windows98はすでにサポートが終了していますので、PWSは使用厳禁です。)

 

【関連】 IIS  Webサーバ 用語解説の目次

 RTF

   PTF(Rich Text File Format)は、Microsoft社が策定した文書ファイルの標準フォーマットです。フォント、色、表組みや図版の配置、グラフィックなど文書ファイルに必要な情報を,OSや機種に依存しないASCIIテキストのみを使って保持しています。
 最初は、同社のワープロソフトWordのMacintosh用とDOS用との間でデータを交換するためのものでしたが、賛同するソフトウェアメーカーが増え、異なるソフトウェア間でもかなり互換性を保てるようになってきています。MS-Word、一太郎、WordPerfect、Framemakerほか、多くのソフトが採用しています。また、Windows以外でもMac、UNIX、Linuxでも対応ソフトや、コンバーターが増加しています。
 RTFJは、RTFを基に日本語用に縦書きなどをサポートしたものです。
 汎用的な文書フォーマットとしては、AdobeのPDFがありますが、PDFは「電子の印刷物」を目指しており、ワープロ間の汎用フォーマットであるRTFとは方向性を異にしています。

 

【関連】 PDF 用語解説の目次

 SGML

   SGML ( Standard Generalized Markup Language ) はHTML以前に、印刷の自動版組みを行うために標準化された文書記述言語ですが、仕様が複雑すぎ、パソコンのソフトとしてはなかなか実装が進みませんでした。しかし、SGMLの「マークアップ=文章に記号を付けて構造を表す」という手法が電子通信に適しているところに目がつけられ、SGMLの簡易版としてHTMLが作られました。
 一方、近年Adobe社のFrameMaker+SGMLなど、SGMLを扱えるパソコンソフトが登場してきたことから、法令出版社などは、自社の版下作成の自動化のために、急速に法令のSGML化を進めています。このような経緯から、基本データをSGMLで作り、公開用HTMLに変換するという方法は、Webアプリケーションを作るには適しているといえます。
 また、21世紀の情報通信の共通言語といわれ、国が目指す電子政府にも採用が決まっているXMLは、このSGMLとHTMLのいいとこ取りをしたものです。

 

【関連】 用語解説の目次

 UNIX / Linux

  UNIXは、コンピューターを動かす基本となるソフトウェア「OS」の一種です。UNIXは、WindowsやMacOSなどのOSの大先輩にあたります。
 UNIXは、1970年代にアメリカの大通信会社AT&Tで作られましたが、その後は主に大学や研究室で使われ改良されてきました。それが一般人にまで知られるようになったのは、UNIXが装備していたコンピュータ間通信システムであるインターネットがWebの登場とともにブレークしたからです。
 このような経緯から、インターネットのサーバ用コンピューターといえば、UNIXを搭載したものが圧倒的です。ただし、UNIXのメーカー各社が、自社のシェアと収益にこだわり互換性と大衆化を無視してきたため、個人用コンピューターではWindowsに標準の地位を奪われ、最近ではイントラネットでは、WindowsNTやWindows2000を使ったサーバも勢力を伸ばしてきました。
 ここで、UNIX勢力の新興勢力として一気に踊り出たのが、Linuxです。Linuxは、ヘルシンキ大学の学生だったLinus Torvalds 氏が趣味でミニチュアUNIXとして開発を始めたものが、多くのプログラマーたちがインターネット上で協力し合って、商用UNIX以上のフリーのOSとして育て上げてしまいました。最近ではIBMやSUNなど大メーカーがLinuxを自社製品の中核に据えるようになり、サーバとしてのWindowsの地位を脅かしています。

【関連】  Windows  用語解説の目次

 VBScript

   VBScriptはプログラム言語(スクリプト言語)の一つです。VBScriptは、HTMLの文章内に書き込んでおいて、それを読み込んだクライアントのブラウザで実行され、動的なWebページを実現させます。
 全く同じ役割のスクリプト言語としてJavaScriptがありますが、VBScriptが自社のブラウザのInternet Explorerでしか動かないのに対して、JavaScriptは原則として、Internet ExplorerはもちろんFirefoxなど他のブラウザでも動くことになっているため、インターネット上のWebページはJavaScriptを使うのが普通です。
 しかし、VBScriptは、マイクロソフト社のプログラム言語のVisual Basic や同じくEXCELやACCESSのVBA ( Visual Basic for Application ) と文法がよく似ているため、イントラネットでマイクロソフト社製品のみを使っている場合は、覚えやすいかもしれません。
 また、マイクロソフト社のWebブラウザで動くASPでは標準言語となっています。

 

【関連】   JavaScript  ASP  JSP 用語解説の目次 

 Webアプリケーション / Webサーバ

   Webサーバとは、インターネットのホームページを閲覧する仕組み(Web)の中核で、クライアントのブラウザから要求に応じて適切なファイルを返す働きをするソフトウエア(またはそのソフトウェが動いているコンピュータ)をいいます。
 Webアプリケーションとは、この仕組みを利用して作られた、ネットワーク・アプリケーションのことです。

 通常のホームページでは、Webサーバは、クライアントが要求する「なんとか.htm」というHTMLファイルを探して返信し、クライアントのブラウザはそれを表示します。
 一方、Webアプリケーションでは、Webサーバは、HTMLファイルの代わりにプログラムを稼動し、その結果をHTMLファイルの形に加工してから返信します。

 従来のネットワーク・アプリケーションでは、サーバの側もクライアントの側も、専用のプログラムを作っていました。このため開発や手直しの費用が高価になりがちでした。

   Webアプリケーションは、Webの仕組みをそのまま利用するので、クライアント側に必要なのは標準的なブラウザのみで、データ検索や表示のプログラムは、Webサーバのあるコンピューターに1つ置くだけです。セキュリティもインターネットの仕組みを使えるなど、多くのメリットがあり、現在のビジネスアプリケーションの中心となっています。

 

【関連】 CGI  ASP 用語解説の目次

 Word

   Wordは、WindowsのOSのメーカーであるMicrosoft社のワープロソフトです。Windowsとの親和性を生かしてユーザーを増やし、自治体を含めて、世界の標準ワープロの地位を占めています。
 しかし、縦書きと横書きが複雑に混在する縦書き法令の改正文では、使いにくい部分があります。また、罫線機能も「表」単位なので、一太郎を使い込んできた中高年はとまどうことがあります。
 Wordはさまざまなフォーマットの文書を読み書き可能です。特にRTFはメーカーの異なるワープロ間の共通文書フォーマットとなっています。ただし、RTFも縦書きと横書きの混在には弱いようです。

@ 拡張子"doc"… Word専用文書フォーマット

A 拡張子"rtf" … RTF汎用文書フォーマット

B 拡張子"htm"… Web用HTML文書フォーマット ( CSS1対応 )

C 拡張子"txt" … 文字情報だけのテキスト文書

 

※要綱や文書のデータベースをWebで作る際、Wordには一太郎にはない、もう一つの利点があります。それは全文検索ソフトNamazuとの親和性で、WindowsにWordがインストールされていれば、Namazuは標準でWord文書の中まで検索してくれます。(一太郎はWindows上のNamazuではVer6までしか対応しません。ケチるな!ジャストシステム!!)

 

【関連】 一太郎 用語解説の目次

 XML

   XML ( Extensible Markup Language ) は、インターネットを最大活用できるよう、SGMLをスリム化したマークアップ(文書記述)言語です。
 SGMLは、文書の構造を厳密に表すことができます。しかし、あまりにも複雑なためパソコン上で取り扱うことは困難です。一方、HTMLはSGMLの簡易版として出発したにもかかわらず、見栄えをよくする部分のみが異常に発達してしまい、「構造を規定する」という部分が忘れられてしまいました。結果として、世界中に膨大な電子化された文書があるのに体系的な検索や利用が不可能になりつつあるのです。
 このために、構造を規定でき、かつインターネットに適合するマークアップ言語として、SGMLをスリム化したXMLがW3Cによって勧告されました。現在XMLは、21世紀のIT革命を担う基本技術として注目を集めています。マイクロソフト社も、自社製品のデータ処理を全てXML化すると発表しています。
 また国の電子政府構想でも、XMLは公文書の標準フォーマットとして位置付けられ、地方自治体も、この取扱に習熟する必要がありますが、今の職員体制では…。

 

【関連】 用語解説の目次

 一太郎

   一太郎は、いわずと知れた徳島のジャストシステム製の純国産ワープロソフトです。自社製品のみでMicrosoft Officeに1対1のガチンコ勝負を挑んだ結果、急激にシェアを落としてしまいました。
 しかし、縦書きと横書きの混在する縦書き法令の改正文では、MS-Wordが使いにくいという声もあり、いまだ一太郎を使い続ける職員もいます。(なぜか県に多い)
 

【関連】 Word 用語解説の目次

 イントラネット

   イントラネット(intranet)とは、急速に発達したインターネット用の情報処理技術を、組織内のLANで使って、情報や処理の共有化を図るものです。

 使われているサービスには、以下のようなものがあります。

@組織内の文書のやりとりを電子メールで行う。

Aサーバでグループウェアを稼動し、情報の共有とダウンロードを行う。

B事務処理の入力をパソコンに標準装備されているブラウザ(インターネットエクスプローラ等)から行う。(Webアプリケーション

   国が2003年を目標とした電子政府構想の中で、LGWANの構築に併せて地方自治体を指導した結果、ほぼ一人一台のネットワーク環境が整ってきました。

   例規DBも、現在ではイントラネットを使ったWebアプリケーションが主流になっています。

【関連】 用語解説の目次

 スクリプト

   スクリプトとは「台本」のことです。そこから転じて、コンピュータにやらせる段取りを、細かく指示するものをいい、「プログラム」とほぼ同じ意味です。
 両者に厳密な区別はないようですが、COBOL言語やC言語などプログラマーがコンパイルして機械語にするものを「プログラム」といい、PerlやJavaなどテキストベースで一行づつ実行させるものは「スクリプト」と呼んでいるようです。Web関係では基本となるHTMLがテキストベースでの記述なので、「スクリプト」が一般的です。
 最近ではそのものズバリ、VBScript、JavaScriptなど、「スクリプト」を冠した言語が増えています。

 

 【関連】  ASP CGI JavaScript JSP VBScript 用語解説の目次 

 全文検索機能

  複数のファイルから、ある単語を含むファイルや、ファイル内の場所を検索する機能です。例規集データベースなどの文書データベースは、この機能がなければ、ほとんど意味がなくなってしまうでしょう。http://www.goo.ne.jp などインターネットの検索ページも全文検索機能の一種を利用しています。
 しかし、場合によっては、検索漏れが生じることもありますので、利用する際は、何種類かの単語で検索してみるなどの注意が必要です。高機能のものになると「類義語辞書」を装備し、「老人」で検索すると「高齢者」や「シルバー」などを含め検索してくれます。
 全文検索機能の中心となるソフトウェアを「全文検索エンジン」といいます。市販のものでは十数万円から数百万円までさまざまです。予算がない場合は、国や自治体のホームページでも圧倒的な利用実績がある、フリーソフトのNamazuがお勧めです。Namazuには、WindowsのWebサーバでも稼動するNamazu for Win32 もありますので、イントラネットには最適です。

 

【参照】 日本語全文検索エンジンソフトウェアのリスト
    全文検索エンジンソフトウェアのリストと解説です。(京大の馬場肇さん作成)

【関連】 用語解説の目次

 電子政府/電子自治体

  政府では、ITの推進で民間の足をひっぱらないようにと、許認可の申請などを含め、全ての文書を電子化する「電子政府」の基盤を2003年までに構築することにし、そのための法制度やインフラの整備に力を注いできました。
その結果、LGWANなどの整備により、地方自治体でもほぼ一人一台のネットワーク接続されたパソコンの配備と、セキュリティポリシーの設定が完了したところです。
一方、インターネットが急速に発展し、すでに一般的なメディアになりつつあります。しかし、自治体におけるインターネットの利用については、法制度や慣例は全く追いついておらず、活用ノウハウの研究と蓄積が急務となっています。

【関連】 用語解説の目次

 ブラウザ

   ブラウザ( Browser )は、HTML文書をコンピューター上で閲覧するためのソフトウェアです。Windowsようとしては、インターネット・エクスプローラ(IE)とオープンソースのFireFoxがシェアを競っていますが、それぞれの拡張機能で互換性がない部分があり、Webアプリケーションを作る場合の問題になっています。
 なお、この2つのほか、テキスト専用ブラウザのLynxやNTTドコモのiモードなどがあります。

【関連】 HTML 用語解説の目次



目  次

Adobe Reader    ASP    CGI    CSS    DTD    HTML   IIS     JavaScript 

PDF    Perl    PWS    RTF   SGML   UNIX   VBScript   Webアプリケーション 

Webサーバ Word  XML  

一太郎 イントラネット スクリプト  全文検索  電子政府 ブラウザ