無線LANの導入
1. 自宅編
2001年1月、自宅に無線LANのシステムを導入しました。新たに購入した機器はNEC
Aterm WL30A/WL11Cです。
これは無線LANのベース(親機)とPCカード(子機)がセットになったもので、ベースを既存のターミナルアダプタとつないで使います。
ベースがルーターの働きをするものと考えられます。これによって一つの接続IDで複数のパソコンからインターネットにアクセスできるようになりま
す。
同様のシステムは他のメーカーからも発売されていますが、NECの場合 Windows 95はサポートしていません。そのために今回ついに
Windows 98 SEを
買うはめになりました。ただし、Windows
95上で動作しないのは無線LANカードだけで、パソコンからベースをコントロールするプログラムと有線のLANは
メーカーサポート外ながら Windows 95上で動いています。
760Eを有線でベースに接続し、当初子機の方は 701CSで運用しました。486マシンである 701CSで Win98
は、動作条件は満たしているものの、さすがに
動作が遅い。たまたま、ThinkPad 365X(Pentium-120MHz)が中古で安く出ていたので(また!)買ってし
まいました。このパソコンについては
別項目に記します。
365Xはせっかくの
Pentium搭載機ですから職場で使いたいところですが、現状では無線LAN専用マシンということになりそうです。最初は古いターミナル
アダプタや486マシンの有効利用として無線LANを計画したのですが、結果的には割と高くついてしまいました。新たに
ISDN回線に変更する場合で、接続する
パソコンが2台までなら、無線ターミナルアダプタを購入したほうが安上がりでしょう。
その後、父親の練習機となっている 340CSEを無線LANに参加させるべく corega
Wireless LAN PCCA-11という Win95 OSR2以降で
動作する PCカードを購入しました。メーカー保証外ですが、corega
のカードのドライバに加えて、NECのベースをコントロールするプログラム
(ダイヤルアップマネージャ)をインストールすることでインターネットにつながります。メーカーのほうで動作の確認をしていない機器同士でも、無
線LANの
規格に沿っているわけですから、動いてもおかしくないのですが、メーカーとしてはサポートの対象を広げたくないのでしょうね。一応
メーカーの web ページでも、あえて挑戦する人のために設定の手順を紹介しています。ただ、486マシンでは
PCCA-11のドライバ類をインストールすると
動作が妙に遅くなります。Pentiumマシンだと問題無いので、処理能力の違いかもしれませんが、無線LANを使っていない時も遅いままなので
今のところ原因は
よく分かりません。
ところで、ベースは
DHCP機能を持っていて、IPアドレスを各パソコンに自動的に割り当ててくれますが、この状態で使うとパソコンとベースが連絡を
取り合うのに時間がかかるようです。私は DHCP機能をOFFにして、手動でIPアドレスを設定しています。
2. 職場編
2005年度の異動に伴い、「職場編」は前任校での出来事となりましたが、回想録としてここに残しておくことにします。
2001年11月から無線LANの使用を開始しました。接続するパソコンも最初はわずか3台でしたが、徐々に利用者が増えていきました。
今でこそアクセスポイントとLANカードのメーカーが異なっても接続が保障される Wi-Fi といった規格がありますが、無線LANが
普及し始めたころは、同じメ-カーの製品でしか動作保障はされていませんでした。メーカー保障はありませんが、職場にはいろいろなメーカーの
製品が混在しており、それにもかかわらず特に不具合はありませんでした。ただし、安価なLANカードの中には
3.3V(Cardbus)仕様のものが存在しており、従来の 16ビットPCカード
用スロットしか持たないパソコンには使えないため、注意が必要でした。現在は32ビット(Cardbus)/16ビット両用のスロットが当たり前
となって
いますが、中古のパソコンを使用する場合はやはり注意が必要です。
アクセスポイントも、初期にはなんらセキュリティー対策の施されていないものもありましたが、現在では送信データの暗号化、
LANカードの
MACアドレスによるフィルタリングなど対策が取られています。11Mbpsの製品に加えて、54Mbpsの製品も登場し、価格もますます
安くなってきているので、セキュリティー面に配慮すれば、配線の必要がない無線LANは毎年職員の机を移動させる学校においては有効な手段である
と
考えます。
番外(Linux)編
Linux
での無線LANカードの使用について記します。そうは言っても、私の環境はかなり特殊ですから、他の人には参考にならないかもしれません。
自分の備忘録として書いておくことにします。
有線のLANカード(corega Ether II PCC-TD)についてはメーカーのサ
イトに Linux についての記述があり、すぐに方法がわかりました。しかし、
無線LANカード(Melco WLI-PCM-S11)についてはメーカーのサイトはおろか、検索エンジン
で探しても満足な情報はありませんでした。
他の人の記事を参考にしつつ、試行錯誤でたどり着いた結果が以下の設定です。マシンは 760E、OS は Kondara MNU/Linux
1.2 です。
1. /etc/pcmcia/config.opts の記述
# Options for WaveLAN/IEEE driver
(AccessPoint mode)...
module "wvlan_cs" opts "channel=3 network_name=xxxxxxxx"
(xxxxxxxx は ESSID)
2. /etc/pcmcia/kondara.conf の記述
card "BUFFALO WLI-PCM-S11"
version "BUFFALO", "WLI-PCM-S11", "for AirStation",
"R01"
bind "wvlan_cs"
3. netcfg(network configurator) の設定
Interfaces --- wvlan0
Routing --- Default Gateway Device --- wvlan0
(適切な IP アドレスを設定します)
以上の設定でカードが認識される模様です。リンクしたことを示すカードのインジケータが点灯し、別の Windowsマシンから
ping コマンドを
打つと返事がありますので、つながっているはずです。ただし、他の項目にも書いたように、NEC のルーターは Windows
版のユーティリティーを使わ
ないとダイヤルアップできないので、この苦労は今のところ何の役にも立っていません。
(2002年11月)
Windows と Puppy Linux のデュアルブート
Puppy Linux の最近のバージョンには、Windows
用のインストーラーが付属したものがあります。それを使えば、ここに記したような作業は不要です。
また、手作業の手間を省いてくれる
LICK (Puppy Linux Windows Installer) もあります。
Windows 8.1 の場合(Vista 以降の場合)
EasyBCD というフリーソフトを使っています。Puppy Linux について書いていますが、menu.lst
の内容を適切に書き換えれば他のディストリビューションにも応用できると思います。
Windows の起動プロセスに関わる部分を直接編集することもできるようですが、ちょっと怖いので、GUI
で操作できるこのソフトを使っています。設定変更後は、PC の電源を入れるとまず Windows
のブートローダーが立ち上がり、Windows
を起動するか、NeoGrub
に進むかを選択する画面が出ます。どちらをデフォルトにするか、ということと、この画面のタイムアウトまでの時間は
Windows の「システムのプロパティ」で設定することができます。
EasyBCD に含まれている NeoGrub は Grub4Dos と同等のものであると思われます。 Puppy
Linux
を Frugal インストールし、その際に生成される menu.lst の例を NeoGrub の menu.lst
に書き込みます。(環境により記述内容が違ってきますので、以下をそのままコピーしても動くとは限りません)
menu.lst
timeout=10
default=0
title Puppy Linux 412
rootnoverify (hd0,1)
kernel /puppy412/vmlinuz pmedia=atahd psubdir=puppy412
nosmp
initrd /puppy412/initrd.gz
title Puppy Linux 412 without pup_save
rootnoverify (hd0,1)
kernel /puppy412/vmlinuz pmedia=atahd psubdir=puppy412
pfix=ram nosmp
initrd /puppy412/initrd.gz
2番目のエントリーは、save file の内容を読み込まずに Puppy を起動させるための記述です。 Windows
でいうセーフモードのようなものです。この部分は自分で付け加えました。
Windows XP の場合
EasyBCD は Windows Vista 以降をサポートします。 XP には使えません。 Grub4Dos
を使います。ダウンロードした Grub4Dos を解凍し、grldr と menu.lst を Cドライブの直下に置きます。
menu.lst の内容は Windows 8.1 の場合と同じです。パソコンの電源を入れたときの起動プロセスも同じです。
XP の boot.ini を自分で書き換える必要があります。 boot.ini
はシステムファイルなので、「フォルダオプション」でシステムファイルを表示するように設定しないと見えません。
読み取り専用の属性になっているので、ファイルのプロパティを開いて書き込み可に変更します。
boot.ini の最後に新しい行を付け加え、以下のように記述します。
c:\grldr="grub4dos"
(2015年9月)
追記 : デュアルブートにする場合、Windows 8.1 や 10
の「高速スタートアップ」は無効にしておくべきです。「休止状態」も使うべきではありません。これらが有効な状態で Linux 側から
Windows 領域のファイルに変更を加えたりすると不具合が生じることがあります。
元教員。 ある高校で、周囲からコンピュータを使え、コンピュータを買え、
とのプレッシャーを受けて 1996年 ThinkPad 360CS を購入しました。 最初は専ら仕事に使っていましたが、
コンピュータの多彩な機能に気づいて MIDIの再生や、インターネットをやるようになりました。
本来は鉄道関係(旅行、写真、模型)が趣味なのですが、最近はコンピュータに費やす時間が多くなっています。 "Inexpensive(お金のかからない) Computing"
が私の信条です。 中古パソコンを使いこなすにあたっては
ThinkPad
Club
(過去ログはこちら)
にずいぶんお世話になりました。
360CS に始まって、1ダース以上の ThinkPad を所有するに至るのですが、486
マシンは今ではたとえ動いても実用になりません。
OS は Windows 9x のみならず XP のサポートも終了しました。 この Web ページを開設した当初とは状況が大きく変わってしまいました。
古いパソコンの使い道を見出すのがこのサイトの基本理念(笑)だったのですが、ブロードバンド接続の普及やコンピュータウィルスの蔓延ゆえに、
古いパソコンを使い続けることは困難になっています。
Linux を使うにしても、動画の再生には一定以上の性能が必要になります。 中古のパソコンに Windows を載せたものが安く出回るようになって Linux
のメリットも薄れつつありますが、それでも、起動が速いとか、インターネットを通じた攻撃を受けにくいといった点では Windows
より有利であると思います。 ( Windows にはこれまでずいぶん世話になったので恩義は感じていますが。)
このページは当初 Windows 付属の"メモ帳"を使って作っていました。
画像はフィルム式のカメラで撮ったものをプリントからスキャナで読み込みました。
これらのファイルをサーバに転送するには、フリーのファイル転送ソフト FFFTP を使っていました。
最近は Linux で作業しています。 Puppy Linux 4.1.2 には SeaMonkey Composer
という HTML エディタが付属しているので、それを利用しています。 写真は相変わらずスキャナによる読み取りです。
ページのちょっとした修正には、今でもテキストエディタを使います。 ファイル転送は Puppy に付属の gFTP で行っています。