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いろいろな曲線

 すごく昔は、高校の数学の時間に「曲線の追跡」などという単元があって、いろいろな関数の方程式でいろいろな曲線を描いてみるようなことをやっていたようです。しかし、私が高校の時にはもうそんなものはなかったですし、最近では本当に簡単な2次曲線のグラフしかやらないようです。これは全く残念な話で、式から曲線を描くというのは、数学のいろいろな知識が必要になるのです。例えばy=f(x)という関数が表す曲線を描く場合を考えてみれば、x軸との交点を求める場合にはf(x)=0という方程式を解くことになりますし、極大・極小値やグラフの凹凸には微分が必要です。漸近線を求めるには極限計算の知識が必要ですし、射影幾何学への入り口にもなります。さらに、曲線群(似た形をした式による曲線の集合)の変化を理解するには複素関数の知識があるとわかりやすくなります。
 また、こんなことを知らなくても、ただ曲線の美しさを楽しむという立場もあります。複雑に見える曲線が単純な式で表されているのを見るだけでも楽しいです。
 最近では、幸か不幸かパソコンで簡単に式を入れて曲線を描いてくれるようなソフトもあります。ここでは、まあちょっとは理論的な話もしますが、主に曲線を愛でる感じで行きましょう。

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